真・恋姫外史 がんばれ一刀お笑い道中〜僕が外史に降りた理由〜 第十六話
[全3ページ]
-1ページ-

袁術の所から自城へ戻ってきた雪蓮と一刀。

 

雪蓮はすぐさま呉の将たちを集め、袁術の所であった事を話した。

 

「って訳なのよ。どう思う?」

 

雪蓮の質問に最初に答えたのは冥琳だった。

 

「なるほど。悪くはないな」

 

「何で?」

 

「おそらく袁術に大きな手柄をたてさせ、その勢力を出来るだけ広げておいて、後でそれをそっくり頂こうという魂胆ではないか?」

 

「ご明察。長い間領地を貸してたんだろ?それ相応の利息を付けて返してもらったほうがいいんじゃないか?」

 

「さんせ〜〜い」

 

「そうね。今まで苦労した分、上乗せして返してもらいたいわね」

 

一刀に同意する孫家三姉妹の長女と三女。

 

一方で、次女は難しい顔をしていた。

 

「そんなに上手くいくとは思えないけど。袁術を強くして、下手をすれば自分達の首を絞めるだけという事も・・・・・・」

 

「確かに」

 

「蓮華様の心配ももっともですねえ」

 

蓮華の意見に同意する思春と穏。

 

「いっその事、これを期に袁術から離反しては?」

 

「却下」

 

蓮華の意見を一蹴する雪蓮。

 

「蓮華。今回の争いを利用して袁術を討ったとして、私達はどれほどのものを得られるの?」

 

「それは・・・・・・」

 

「恨みを晴らせばいいってものじゃないの。色々と奪わなきゃいけないものがあるんだから」

 

「・・・・・・」

 

黙り込む蓮華。

 

「とにかく、今回は一刀の方針通りでいきましょう。詳細はこれから詰めていくって事で」

 

雪蓮の言葉に頷く一同。

 

 

 

こうして、大望成就を目指し孫呉の者たちは動き始めたのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

-2ページ-

いつでも軍を動かせるよう準備をしていた孫呉一行。

 

その最中、またもや袁術から呼び出しを受け、雪蓮、一刀は袁術の居城へと足を運んでいた。

 

「おお、来たか」

 

「来たわよ。それで、今日は何?軍の準備で忙しいんだから、手短にお願い」

 

「七乃」

 

「は〜い。実は、袁紹様の連合に参加していた人達を調べたんですが、これだけの人達が参加してまして」

 

張勲がそう言うと、文官が雪蓮の所へ参加者の目録を持ってきた。

 

一刀も雪蓮の横から覗き込むように目録を見る。

 

「曹操、馬騰、公孫?、劉備・・・・・・そうそうたる顔ぶれね」

 

「はっきり言って兵数も将の数もあっちの方が上じゃないですか。いくら賭けと言っても、勝算が無いと・・・・・・」

 

「そういう訳じゃ。孫策よ。勝ち目があるなら申してみよ。もしも無いというなら、癪じゃが麗羽に与する他無いからのう」

 

「そうね・・・・・・」

 

「ちょっといいかな」

 

そこに再び口を挟む一刀。

 

「よいぞ」

 

「また何かいい考えがあるんですか?」

 

「一つある」

 

「ほほう。申してみよ」

 

「袁紹率いる連合に参加する」

 

椅子からずり落ちる袁術。

 

「何じゃ。いい考えでも何でもないではないか」

 

「いや、その上で機を待ち、時が来たら袁紹たちを裏切る」

 

「む」

 

「上手く立ち回れば相当有利に事が運べると思うが」

 

「確かに。連合内部の詳細な情報も手に入りますし、一考の価値ありですね」

 

「一刀。主は本当に良く頭が回るのう」

 

「ありがたき幸せ」

 

「では七乃」

 

「は〜い。袁紹様に連合参加の通達送っておきま〜す」

 

「うむ」

 

「それじゃ、私達は帰るわよ。まだ出撃準備の最中なんだから」

 

「うむ。ご苦労じゃったの」

 

 

 

早々に引き上げる雪蓮たち。

 

 

 

戦いの時は刻一刻と近づいていた・・・・・・

 

 

 

 

 

-3ページ-

どうも、アキナスです。

 

次回、反董卓連合全員集合の予定です。

 

果たして、一刀たちの目論見は当たるのでしょうか?

 

ではまた次回・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
開戦真近
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
2832 2571 11
コメント
はこざき(仮)さん:ご指摘どうも。誤字の指摘は本当に助かります(アキナス)
未奈兎さん:いつ伝えるかですね。問題は(アキナス)
mokiti1976-2010さん:確かに美羽が一番の不安要素ですね(アキナス)
劉邦柾棟さん:最初から月側の案もあるにはあったんですけどね(アキナス)
なるほど、まずは袁紹側で、機を見て董卓側に鞍替えですか。策次第では董卓軍は孫呉の方に加入出来そうですが事が上手くいくかどうか…w あ、細かい所ですが「馬謄(言)」ではなく「馬騰(馬)」ですよ〜(はこざき(仮))
事前に裏切るって決めるときは先に内通の伝書送っとかないとこじれるよな(未奈兎)
裏切る前提で連合に参加ですか…連合側の頭脳班の方々に勘ぐられないようにうまく立ち回らなくてはなりませんね。冥琳と七乃ならばうまくやれそうな…いや、美羽の大チョンボでばれる可能性も。(mokiti1976-2010)
何せ、隠密行動のプロである思春と明命が居ますからね。 孫呉お得意の火計で連合側の陣地に火を着け回れる上に孫呉の天敵でもある『神速』の張遼がいますから連合の背後から騎馬で強襲も可能と・・・・。 連合側では出来ない事が月達の側では好き放題出来る。 この違いが軍師にとっては、堪りませんな(笑)(劉邦柾棟)
おおう! 最初から月達の側には行かないのか〜。 孫呉陣営が月達の側に付くだけでも色々と出来るんだけどな〜。(劉邦柾棟)
タグ
外史 北郷一刀 恋姫†無双 真・恋姫†無双 がんばれ一刀お笑い道中 

アキナスさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com