ビーストテイマー・ナタ61 |
国王がナタの胸を鷲掴みにしたので、胸の谷間に隠れていたピーターの前歯が炸裂しました。
「うぎゃーーーッ!!なんだ、この汚らしいネズミは…。誰かッ、このネズミを捕らえよ?」
裸の美女たちがピーターを追いかけ回します。寝室の床に散らばっていたガラスの破片は綺麗に片付けられていましたが、窓の穴はアラヴェスタ・タイムスで無理やり塞いでありました。
「あら!この新聞に載ってるツインテールの女盗賊って、もしかして…あのナターシャって子じゃない?」
アラヴェスタ・タイムスに載っている人相書きを指差してメイドが言いました。
「国王様、これを見てください!この子は盗賊の一味です」
「なんじゃと!?ナタはオズワルドを殺した悪党・女盗賊の一人だったとは…」
「ナタ、人殺しなんかしてないよ!ウルトラレアカードは盗んだけど…。でもアークはナタと一緒にいたいって言ってるもん」
「もしや、オズワルドを殺したという獣人のシスターはゲイザーの妻とか申す、あの女か?」
「おじさん、助けて!」
ナタはゲイザーを召喚しました。ゲイザーは裸の美女たちを見ると、顔を真っ赤にして目を背けます。
「ゲイザー!おのれ、裏切り者め…。ギルバートはおらぬかッ!?ゲイザーを殺せ!!」
国王が大声を張り上げると、指揮官の男が乱暴にドアを開けて中に入って来て、ゲイザーに背後から襲いかかり、ゲイザーは不意を突かれて気絶してしまいました。
「そんな!おじさんは勇者だから悪人には絶対負けないはずなのに…」
ナタはオロオロして、とりあえず新聞を蹴破って、テラスに出ました。すると、アークがナタの身体を抱き上げて、城の天辺の屋根の上に移動します。フラウもそこにいました。
「お姉さん!無事だったんだね」
「ナターシャちゃんも無事で良かったわ」
「大変なの!おじさんが負けちゃって…」
「えっ!ゲイザー様が?早く行って、お救いしなくては…」
「今、城の中に戻るのは危険です。一旦、引きましょう?」
「ゲイザー様を置いて逃げるなど、私は絶対に嫌です!行かせてください」
「落ち着いてください。私はここで待機するようにゲイザー様に指示を受けました。それはお二人を救い出せと言う意味だと解釈しております」
「その指示は的確でした。こうして私とナターシャちゃんは無事、救出されましたので」
「はい、ですから私はお二人を無事にマルヴェールにお連れしなくてはなりません」
「まさかゲイザー様を見捨てろとあなたは仰るのですか?」
「このままお二人を城の中に行かせたら、お二人がまた捕らわれてしまいます。ゲイザー様はそんな事をお望みにはならないはずです」
…つづく
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昔、書いていたオリジナル小説の第61話です。 | ||
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