真・恋姫外史 がんばれ一刀お笑い道中〜僕が外史に降りた理由〜 第二十話
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前回の戦いで壊滅した劉備軍の残存兵力は、公孫?の軍に編入される事となった。

 

そして現在、劉備は公孫?軍の天幕で暗い顔で膝を抱えていた。

 

「入るぞ」

 

そう言って天幕に入ってきたのは公孫?。

 

「・・・・・・白蓮ちゃん」

 

僅かに顔を上げる劉備。

 

前回の敗戦から、劉備は終始この状態だった。

 

その陰鬱な様子に、普段の明るさは見る影もない。

 

そんな劉備に対し、ため息をつきながら公孫?は言った。

 

「桃香。お前はこれからどうしたいんだ?」

 

「・・・・・・え?」

 

「お前が人一倍優しくて、自軍の兵士たちの死に責任を感じてるのは分かる。でも、そうやって塞ぎこむのは一番やっちゃいけないことだ。どんな苦境に立とうと決断して、行動しなきゃいけない。それが人の上に立つ者の義務なんだから」

 

「白蓮ちゃん・・・・・・」

 

「それとも、投げ出すか?自分の責務も、生き残った部下たちも」

 

「・・・・・・ううん」

 

首を横に振り、立ち上がる劉備。

 

そして劉備は、両手で自分の頬を幾度か張った。

 

「ありがと白蓮ちゃん。そうだよね。生きてるみんなにも、死んでいったみんなにも責任取らないといけないんだよね。私」

 

「ああ。もう大丈夫か?」

 

「うん。すぐにいつもの調子に戻るのは無理みたいだけど、もう逃げないから」

 

「そうか。じゃあまずは、部下たちの所に行ってやれよ。みんなすごく心配してたぞ」

 

「うん」

 

天幕を出ていく劉備。

 

「さて、私もやる事やらないとな・・・・・・はぁ」

 

独り言を言いつつ、ため息を漏らす苦労人公孫?であった・・・・・・

 

 

 

 

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先の戦で敗戦を喫した連合軍。

 

各軍の長たちは今後どう動くかについて会議を行おうとしていたのだが、

 

「今回の敗戦の原因は、劉備さんが呆気なくやられてしまったのが全ての原因ですわ。どう責任を取ってもらおうかしら」

 

初めの一言は、袁紹の劉備に対する責任の押し付けから始まった。

 

「おい麗羽。そんな言い方はないだろう?」

 

「事実ですもの。仕方がないでしょう?」

 

公孫?の言も意に介さず、劉備を見下す袁紹。

 

そんな袁紹に対し、曹操が口を開いた。

 

「そんな劉備を最前線に立たせたあなたには、責任はないのかしら?」

 

「な・・・・・・私のせいだとおっしゃいますの!?」

 

曹操の一言に怒る袁紹であったが、

 

「そうね。先の戦、軍の編成は袁紹が提案したものなのだから、袁紹にも責任はあるでしょうね」

 

「と言うか、今回の戦どう見ても劣勢だったのに、袁紹の軍まったく動かなかったよな。戦いもしなかった奴にどうこう言われたくはないなあ」

 

「まったくじゃ。それでよく総大将などと名乗れたものじゃな」

 

孫策、馬超、袁術と次々に袁紹に対して不満を漏らした。

 

「み、美羽さんに言われたくありませんわ!あなただって戦いに参加してなかったじゃありませんの!」

 

「美羽様は袁紹さんと違って、軍を進めてましたよ?」

 

すかさず袁術のフォローに走る張勲。

 

「そんな言い訳通ると思ってますの!?」

 

「まあ、動かなかった麗羽よりはましだと思うけど・・・・・・」

 

「白蓮さんは黙ってなさい!」

 

声を荒げる袁紹だったが、周りの目は冷たい。

 

「とにかく、麗羽には戦うなり有効な作戦を立てるなりして総大将らしい所を見せてもらいたいわね」

 

曹操の言葉に頷く袁紹を除く一同。

 

「くっ・・・・・・いいでしょう!次からは私が先陣を務めますわ!袁家の長たるこの私の采配ぶり、その目を見開いてよく見ておきなさい!!」

 

「ええ、楽しみにしてるわ。ところで、私ならやらないけどもう一度向こうが打って出てきた時の事くらいは考えてるんでしょうね?」

 

「もちろんですわ。要は呂布を止めればよいのでしょう?」

 

「それくらいは分かってるのね。で?具体的にはどうするの?」

 

「決まってますわ。各軍から将を選出して、呂布の足止めをしてもらうのです。呂布さえ押さえれば、後はどうとでもなるでしょう?」

 

「・・・・・・まあ、間違ってはいないわね」

 

 

 

こうして、次の戦からは袁紹が先陣を切ることが決まったのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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一方、董卓軍内部でも、水関の一室でこれからの事について協議を行っていた。

 

「ほな、これからは籠城戦でええんやな?」

 

「ええ。信じられない事ですが、恋殿が止められたと言うなら他に手は無いのです」

 

「くぅ・・・・・・うちにも恋くらいの力があったらなあ・・・・・・」

 

ぼやく張遼だったが、その肩に手を乗せて呂布は言った。

 

「・・・・・・霞の方が、馬の扱い・・・・・・上手い」

 

「ですね。霞には霞の長所があるのです。そもそも、恋殿と互角の力の持ち主がほいほい出て来られても大変なのです」

 

「それもそうやな」

 

「とにかく、今後はひたすら籠城なのです。先の戦で向こうの士気も下がっているでしょうし、そう難しくは・・・・・・」

 

そこまで陳宮が言ったところで、扉を開いて一人の兵士が部屋へと入ってきた。

 

「失礼します。ご報告があります」

 

「何なのです?」

 

「はっ。敵軍からの内通者です。連合軍からこちらに寝返る者たちがいると言うのですが・・・・・・お会いになりますか?」

 

兵士の報告に顔を見合わせる陳宮、呂布、張遼。

 

「・・・・・・いいでしょう。その者を連れてくるのです」

 

「ええんか?」

 

「聞くだけ聞いて、嘘だと思ったら内通者を処理すればいいだけの話です」

 

「まあ、そやけど・・・・・・」

 

「そこのお前。何を突っ立っているのですか?早く内通者を連れてくるのです」

 

「ははっ!では失礼して・・・・・・」

 

 

 

 

そう言うと、兵士は兜を脱ぎ・・・・・・

 

 

 

 

「はじめまして。孫策軍より参りました、北郷一刀と申します」

 

 

 

 

兜片手に三人に対し、笑みを浮かべつつ敬礼したのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

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どうも、アキナスです。

 

早々に董卓軍に潜り込んだ一刀くん。

 

果たして三人を説得することは出来るのでしょうか?

 

ではまた次回・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
これからの方針
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コメント
mokiti1976-2010さん:とにもかくにもこれからですね。(アキナス)
はこざき(仮)さん:交渉失敗したときの事は考えてるんでしょうかね?(アキナス)
劉邦柾棟さん:その辺の詳細は次回書く予定です(アキナス)
未奈兎さん:ついやらせたくなってしまうんですよね(アキナス)
イニシアチブを取る為に機先を制したという事ならばまずは成功という所でしょうが…このまま優位に事が進めば良いですね。(mokiti1976-2010)
早速陣中に入ってますねぇ…ここでベテラン兵達を活かす事になるのかな?いずれにしても一刀君の交渉次第で決まるので頑張ってほしいですね(はこざき(仮))
明命が護衛に付いてるのかな?(劉邦柾棟)
流石アキナス氏一刀、こういうことは自分でやるタイプだよなw(未奈兎)
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