真・恋姫無双呉ルート(無印関羽エンド後)第七章
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   関平side

 

 

 

 

 

 戦場に雪蓮殿の号令が響き渡る。

 

 しかし・・・なんという迫力だ・・・。

 

 孫呉との戦いで、蓮華の号令を聞いたことがあるが、

 こちらの号令は段違いだ。

 思わず体に震えが走った。

 

 そんなことを考えていると、向こうから敵軍が押し寄せてくるのが見えた。

 

 む、そういえば私は先鋒だったのだな。

 いかに相手が雑魚とはいえ、一瞬のすきは命取りだ。

 

 そのようなことになったらご主人様はきっと悲しまれる。

 あの方はどこまでもお優しいから・・・。

 

 それに、今後孫呉に仕えるのであれば

 この戦いでできる限り戦功をあげ、

 天の御使いたるわが主、北郷一刀様の名を挙げねば・・・。

 

 私はそう、決意を固めると、目の前に広がる敵軍に向かって声を張り上げた。

 

 

 「我が名は関平!!天の御使い北郷一刀様が一の家臣にして、

 貴様ら賊軍討伐のためこの地に舞い降りた天将である!!

 

 無辜の民を苦しめ、この世を乱す貴様らの悪行、もはや許しがたい!!

 

 この私が貴様らに天罰を下してくれよう!!

 

 いざ、参る!!!」

 

 そして私は、我が愛刀冷?鋸をつかみ、敵軍に向けて駆け出した。

 

 

 

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  私が迫って来ていることに気がついたのか、敵軍は矢を一斉に放ってくる。

 

 が、無駄だ。

 

 私は冷?鋸を風車のごとく回転させ、私に当たりそうな矢を弾き飛ばす。

 

 そして矢の雨がやむと同時に再び突撃を再開する。

 

 私に矢が効かないとわかったのか敵軍もこちらに突撃してくる。

 

 矢が効かぬなら今度は数、か・・・。無駄なことを・・。

 

 私は迫ってきた敵兵4人をすれ違いざまに切り捨てる。

 

 さらに10人、私の命を奪おうと迫ってくる。

 

 「失せろ、雑魚共」

 

 そう言って私は、槍を持った兵士4人の首を切り落とし、

 残った兵の胴をなぎ払った。

 

 一気に10人切り倒した私は、敵軍に目をやった。

 

 その様はまるで雲霞の如し、しかしそれを見ていると、

 かつて、戦場を駆け回っていたころの血の滾りが蘇ってきた。

 

 「ふん、ずいぶんといるものだな。

 だが所詮は弱きものにしか刃を向けられぬくず共の集まり。

 この私に傷一つつけられると思うな!!」

 

 そう叫んで私は、敵の軍勢の中に飛び込んだ。

 

 

 

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 雪蓮side

 

 

 「すごいわね、関平・・・・。

 まさに一騎当千ってやつね、ホント・・・」

 

 私は黄巾党の兵と戦っている関平を見ながら祭と六花にそうこぼした。

 

 「うむ・・・策殿に勝ったのじゃからかなりの腕だとは分かっていたが、

・ ・・まるで鬼神よの・・・」

 

「ええ、力量だけを見るなら、策様だけでなく

祭、そして私よりうえですわね・・・。

しかも兵を統率する将としての才もありますし・・・

正直、敵でなくてよかったと心からそう思いますわ・・・」

 

 祭も六花も呆然としたように答えた。

 

 

 関平の武の腕はとにかく凄い。

  かなりの重量があるであろう大薙刀を軽々と振り回し、

 自分よりはるかに多い敵軍を次々と蹴散らしていく。

 敵から傷一つ受けることも無く。

 

 一騎当千  万夫不当

 

 今の関平にこれほどふさわしい言葉は無いだろう。

 しかも関平は将としての才も持っている。

 

 前に祭と六花の兵の演習を手伝っているのを見たのだが、

 部隊の統率といい、兵への指令の出し方といい、どう見ても素人ではない。

 おそらく、天の世界でも一軍の将だったのかもしれない。

 

 六花じゃないけど、ほんと敵じゃなくてよかったわ・・。

 

 

 

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 「しかし、いかに一騎当千とはいえ、あれだけの人数を相手にするのは少々無謀でしょう。策様、私が兵を率いて援軍に向かってもよろしいでしょうか?」

 

 六花は私にたずねてくる。

 まあ確かにこんな大軍に一人で挑むなんて無謀よね〜。

 いくら私でもやらないわ〜。

 

 「策殿、嘘をもうされるな。

 いつも一人で突撃されては、儂や冥琳の胃を痛めさせているのは策殿ではないのか?」

 

 うっ・・・声に出てた?

 

 「まあそのことはあとで話すとして・・」

 

 後で話すの!?

 

 「どうなさいます?私が援軍に行くのをお許しいただけますか?」

 

 「あ、うん、確かに少し危険だしね。じゃあ頼める?六花」

 

 「御意のままに」

 

 といって六花は関平の援軍に向かった。

 

 「さて、私達もいきますか、祭」

 

 「そうじゃな、我等も一暴れしようぞ、策殿」

 

 祭と言葉を交わして、私達も敵の軍に向かった。

 

 

  

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 一刀 side

 

 「ふむ、雪蓮と祭殿の軍も動きをみせたか・・・」

 

 「ですね〜。あとは敵さんが退却してくれれば火矢で火責めができるんですけど・・・」

 

 「その前に、雪蓮が敵に討たれる、なんてことにならなきゃいいんだけどね」

 

 冥琳と穏の会話に俺は割ってはいった。

 

 もし自分の大将が乱戦で死んだ、なんてことになったら無条件でこちらの負けだ。

 確か孫策はこの時期には死なないはずだが、それでも心配ではある。

 

 「心配はいらないだろう。あの子は戦場での勘がずばぬけている。

 祭殿や六花様もいらっしゃるのだそう討たれることもないだろう」

 

 「そうですよ〜、一刀さんは心配性ですね〜」

 

 「いや、万が一ってこともあるだろ?」

 

 冥琳と穏の言葉に俺はそうかえす。

 実際俺だって、愛紗の世界で何度か死に掛けたことがある。

 戦場じゃ油断は禁物なんだよ・・・。

 

 「その気持ちは分かるがな・・・言っても聞かんのだよ、雪蓮が・・・。

 おかげで私や六花様がどれだけ胃をきりきりさせたことか・・・」

 

 「・・・苦労してるんだな・・・冥琳・・・」

 

 まああんな自由奔放な王様じゃあ苦労もするだろ。

 あの真面目な、悪く言えば堅物な蓮華とは正反対の性格だからな・・・。

 王様の補佐も楽じゃないんだな・・・。

 

 「まあまあ、それよりも関平さんと六花様の軍が敵軍を押していってますよ〜」

 

 「ふむ、どうやら戦況はこちらに傾いていっているようだな・・・」

 

 穏と冥琳の言葉で戦場に目を向けると、俺達の軍が黄巾党を押していた。

 後は敵が本陣に退却するのを待って、祭さんが火攻めをする手筈になっている。

 

 それにしても愛紗は大丈夫だろうか・・・。

 

 俺は戦場で戦っているであろう少女に思いをはせた。

 

 

 

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 お待たせしました、ようやく第七章アップです。

 

 なかなかアップできずにすいません。

 

 次で初陣編は最後になりますから・・・。

 

 後、今回出てきた冷?鋸ですが、知っている人は知っていると思いますが

 

 関羽の偃月刀の名前です。

 

 一応原作恋姫の世界からこういう名前だったという設定です。

説明
 ながらくお待たせ致しましたー!
 ようやく第七章、アップです!
 なかなか更新できずにすいません!
 今回ようやく戦闘シーンに入ります!
 うまくかけてるかな・・・。
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コメント
おもしろい(other)
冷?鋸が青龍堰月刀の別名ってググってみて初めて知りました。(ハーデス)
冷?鋸=関羽が使っていた青龍堰月刀の別名ですよ、金獅子さん(天城)
青龍堰月刀じゃないんだ!?(金獅子)
大活躍ですね。次回が楽しみです。(ブックマン)
続きが楽しみです!!(キラ・リョウ)
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