にか薬短歌詰め合わせ3
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焼け落ちた亡霊なんぞ追いかけず今ここに居るこの俺を見ろ

 

 

お前のその八重の仮面の下にある痛みをすべて抱きしめる今

 

 

言の葉の地金まで沁み渡るとき生まれしものを心とぞいふ

 

 

安らなる旅も道連れ隣り合い歩みてしがな紅く燃ゆ山

 

 

落葉の積み重なりて涙雨ふるる心をこそゆかしけれ

 

 

あかねさす君が残せし風車巡り会えると松風の吹く

 

 

来ぬひとを待宵草の咲く季節巡り巡りてまた会う日まで

 

 

解くならばお前の髪紐、細腰の君の帯紐、秋の夜長し

 

 

いくさ場で果てるなら是本望と背中合わせの恋するふたり

 

 

キシキシとあいつがつけた足あとをたどって歩く雪が冷たい

 

 

今日は俺が誉を取ってきたのだからお前が先に布団に入れ

 

 

南天の実は魔除けになると聞くお前と思って眺めている

 

 

遠い遠い「いつか」をふたり隔たれた世界で待つことだけを許して

 

 

 

赤、黄色、淡い藤色、ひとつまみ。金平糖を舌に転がす。

 

ほろほろと溶けて崩れる砂糖菓子優しい甘さだけを残して

 

慰みにくゆる煙の向こう側君の姿は小さく揺れる

 

(祥子先生『【余話】一幕 いとしと書いて藤の花 四場・五場』を読んで)

 

 

 

俳句

 

冬籠り耳をくすぐる声いとし

 

 

〈了〉

 

説明
にか薬増えてくれ頼む

2016年1月12日 21:17
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刀剣乱腐 にか薬 短歌 

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