零〜天駆ける鶴の如く
説明
5年前に描いた作品です。

「零式艦上戦闘機」大日本帝国海軍が生んだ世界航空機史上に燦然と輝く傑作艦上戦闘機(主として航空母艦で運用される戦闘機)として日本は元より海外においてもその名が知られている。

自分が物心ついた昭和40年代後半は既にTVアニメ・特撮ヒーローの台頭が始まっていた頃であるが「戦艦大和」そして「ゼロ戦」は折からのミリタリーブームの影響もあり依然として子供達のヒーローとして不動の地位を保っていた。戦時中1万機生産された零戦も終戦とともに大半が処分され、今では完全な物それも飛行可能な機体は数えるほどしか残っていない。

その貴重な飛行可能零戦が過去二回日本に里帰りして各地で飛行展示を行った。一度目は昭和53年(1978年)自分が小学生の時だった。

この時は授業中で、零戦の爆音が聞こえてきた時に教室の窓から身を乗り出すようにして機影を探したが、すぐに教師に注意されて断念を余儀なくされた。

二度目は平成7年(1995年)。この時は社会人になっており、職場の上司を拝み倒して休みをもらい茨城県竜ケ崎飛行場まで観に行った。

初めて観る飛行可能な零戦はピカピカに磨きあげられ鈍い緑色に輝いていた。エンジン始動!オリジナルの栄21型発動機が独特のサウンドを奏でる。

そしていよいよ機体が動き出し滑走路へ!ぐんぐん加速したと思ったらまさに「その場から舞い上がるように」零戦は天を目指して上昇して行った。
その姿は機体下面に施された明灰色と美しくピンと伸びた翼と相まって「天駆ける鶴」のようであった。

戦闘機なので本来は勇ましいワシ・タカに例えるのが適当かも知れないが、この時の自分の目には確かに零戦の美しい機体が天駆ける端麗な姿の鶴に見えたのだった。

この時の感動は20年近く経った今でも鮮烈に思い出される。


竜ケ崎で零戦の飛行を観た時の感動(心象風景か)をイラストで表現してみました。
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ゼロ戦 日本 戦闘機 零戦 

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