真・恋姫†無双〜真田の獅子〜10
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前書き

 

 

 

 

この作品には、駄文、文才皆無、キャラが活かしきれていない、酷過ぎる話し、原作を穢している、見るに堪えない、などの要素が含まれている場合がございます。それを許容できない方々はブラウザーバックを推奨します。

 

 

どうかご了承とご理解の程、お願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

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第十章 鈴の音と兄鬼

 

 

 

 

 

 

 

前回の戦から既に二か月半が過ぎようとしていた。あの戦の後、信之と元親は共に孫呉の客将として収まり、互いに鍛錬などして腕を極めたりを行っている。

 

二人のバサラ武将を組み入れた孫堅たちは嬉々としていた。まぁ、本来は天の御使いと名付けられた信之が大本命だったのだが、その信之に引けを取らない実力を持つ長曾我部元親までも自分たちに厄介になりたいと申してくれた為、彼女たちには拒む事はなかった。

 

それと信之を敵視していた孫権だが、あの後信之に対して正式な謝罪を行い信之に許して貰った彼女は真名を預け、彼もそれを受け入れた。それに続くように孫尚香や呂蒙、魯粛、周泰も信之に、そして元親にも預けた。当然孫堅たちも信之が信頼している彼にも真名を預けた。これにて大きな問題は無いかのように思えた。

 

 

しかし、ある一点の問題が残っている。それは....。

 

 

 

長沙城・玉座の間

 

 

孫堅「信之、お前、甘寧をぼろ糞にしたこと覚えているか?」

 

信之「ん?ああ」

 

孫堅「お前との仕合でアイツは未だ療養の身のまま....お前、これについて如何にか考えはないか?」

 

信之「....お前、それを素に俺を孫呉の直臣にする気ではないだろうな?」

 

孫堅「(ビクッ!)んなぁ事はねぇよ!な、なにいってんだぁ!!」

 

信之「(表情に出てるんだが....)」

 

張昭「しかしじゃ、甘寧が率いる水軍の調練も、今では祭が行ってはいるがしかしあ奴には、思春程の水軍に対しての采配はないのも事実。これには我が孫家にとって水軍は要の軍と言えるのじゃ」

 

程普「そうね...でも思春以上に水軍を率いる者を私たちはしらないわ....ねぇ、信之」

 

 

程普はそう言いながら彼の胸に一指し指で、のの字を描く。それを見た黄蓋が突っ掛る。

 

 

黄蓋「粋怜!!抜け駆けするでない!!」

 

程普「いいじゃない!!私は貴方や炎蓮様よりに比べ、信之と多く接していないのよ!!」

 

孫堅「ええい!やめい!!それはオレだって同じなんだよ!!雪蓮や梨?、それに冥琳や美花たちに邪魔をされて迂闊に信之と良い思いできねぇんだぞ!!こっちはよぉ!!」

 

 

「なによぉ!!」「なんじゃい!!」「んだぁ!!てめぇらぁ!!文句あっかぁ!!ゴォラァ!!」

 

 

三者が下らない口喧嘩が勃発してしまった。

 

 

張昭「.....信之」

 

信之「.....何だ?」

 

張昭「水軍の調練、お前か元親、どちらか経験は?」

 

信之「....あまりおススメはしないが、元親だ」

 

 

この会話に、言い争っていた三人が耳を傾けた。

 

 

孫堅「信之、何で元親なんだ?」

 

信之「アイツはああ見えて四国という国の国主だ。それに水軍に関しても他の追随を許さんほど詳しい。まぁ、ちと荒れるが...」

 

黄蓋「?、元親は水軍の調練に詳しいのか...それは」

 

程普「そうね、それなら....」

 

孫堅「んじゃあ、元親に頼んでみるか...」

 

張昭「そうじゃな」

 

信之「本気で、おススメはしないからな?」

 

 

この事を元親に伝えた。これに元親は二つ返事で....。

 

 

元親「応よぉ!!そういう事なら、この西海の鬼に任しときなぁ!!」

 

孫堅「お、おお!何か頼もしいじゃねぇか」

 

元親「あたぼうよぉ!俺はいつも海を股に掛ける大海賊!!長曾我部元親様よぉ!!」

 

程普「ねぇ信之、元親って海賊なの?国主なの?どっち?」

 

信之「両方だ」

 

黄蓋「両方じゃと?本当か?」

 

張昭「人は見かけによらんのう」

 

元親「んじゃま!ちょっくら行ってくらぁ!!」

 

 

そう告げて、元親は甘寧の代わりに水軍の調練に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

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兵士「おい、今日は黄蓋様の代わりに新たな御方が調練に来てくれるようだぞ?」

 

「なんだと?本当にか?」

 

「ああ...あの真田様の親友で、先の長沙に攻めてきた黄巾党4万の大半を共に屠ったという御方だ!」

 

「そ、そのような御仁...俺たち水軍の為に調練をしてくださるのか...」

 

「おい!噂をすれば....来られたぞ!!」

 

 

彼らの視線の先に現れたのは....。

 

 

 

元親「おう!!俺様が今日より、てめぇらを鍛えてやる長曾我部元親だぁ!よろしくなぁ!!」

 

 

「「「「「は!はい!!」」」」」

 

 

いきなりの登場に驚愕する兵士たち。そんな彼らの反応に元親は有無を言わさずに話しを続けるのであった。

 

 

元親「何だ何だぁ?その面構えはよぉ!もっとシャキッとしねぇ!!シャキッとっ!!」

 

 

「「「「「は!はい!!」」」」」

 

 

彼らは精一杯返事をするが、元親は首を傾げた。

 

 

元親「う〜ん」

 

「どうかされましたか?長曾我部様」

 

元親「むぅ〜」

 

「長曾我部様?」

 

元親の中で何かが違うと感じた。そして....。

 

 

 

元親「お!!」

 

「いかがされましたか?」

 

元親は何かに気付いたような顔で、そのまま兵らにこう伝えた。

 

 

 

元親「てめぇら!!今日から俺様の事を...兄貴と呼びな!!いいか?!」

 

 

「「「「「あ、兄貴ぃ?」」」」」

 

 

元親「ちげぇ!!もっと大きな声で!!」

 

 

「「「「「あ!兄貴!」」」」」

 

 

元親「ちげぇ!!もっとだぁ!!」

 

 

「「「「「あ!兄貴!!」」」」」

 

 

元親「もっとだぁ!!もっと強く叫びやがれぇい!!!」

 

 

 

 

「「「「「オオオオォォォォ!!アニキィィィィィィ――――っ!!!!」」」」」

 

 

 

元親「よぉし!それでいいぞ!!野郎どもぉ!!!」

 

 

 

 

 

「「「「「ウオオオオオオオオオオオォォォォォッ!!!アニキィィィィィィィィ―――っ!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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それからして更に一か月が経過する。

 

 

 

 

 

療養中だった甘寧は、医師の許可もあって外出の許しが出た。未だ松葉杖が必要ではあるが、しかし彼女にとって自分が束ねてきた水軍の調練を蔑には出来ないと、せめて見るだけでもと孫堅に懇願しに行く為、玉座の間へ向かっている。

 

 

孫権「思春、大丈夫?まだ寝ていた方が....」

 

甘寧「いえ、これ以上の体たらくを長引かせるのは、孫呉の将として許されません」

 

孫権「そんな事はないわよ。それに...貴方にこのような深手を負わせてしまったのは他でもない私よ。私が貴方に命じたからよ」

 

甘寧「っ!!?いえ!!そのような事は御座いません!!悪いのは、あの御仁の力量を計る事を怠った己の責任であって、決して蓮華様の所為では!!」

 

孫権「ありがとう....でも、貴方だけが背負う必要は無いのよ思春。私にも悪かった点も在ったのだから...」

 

甘寧「蓮華様...」

 

孫権「さぁ、母様の所に行きましょ?ね?」

 

甘寧「はい...」

 

 

孫堅の下へやってきた2人に、孫堅が話しを始めた。

 

 

孫堅「思春、身体は未だ癒えてないのに無理はするな」

 

甘寧「ご心配、ありがとうございます。されどせめて、私が居ない中兵士たちの調練の様子を見たいと思い、炎蓮様にお願いに参った次第」

 

黄蓋「まったく、頑固じゃのう」

 

程普「それ、祭には言われたくないわよ、きっと」

 

孫堅「確かに」

 

黄蓋「酷過ぎじゃぞ、2人とも」

 

 

若干賑やかになった所で、甘寧がお願いした事に孫堅が口を開く。

 

 

孫堅「あー、それで確かぁ...水軍の調練だったなぁ?思春」

 

甘寧「ハッ!」

 

孫堅「水軍の調練はー....そのだなぁ....あー」

 

 

孫堅は何か申し訳なさそうな表情を浮かべて言いづらそうにしていた。

 

 

甘寧「?、炎蓮様?如何しましたか?」

 

孫堅「そのう、だな.....水軍の調練の事は信之に聞いてくれ」

 

甘寧「真田殿に?」

 

孫堅「ああ.....お?噂すれば.....」

 

 

 

彼女の言葉に後ろを振り向いた先には、孫乾を背後に連れてる真田信之が其処にいた。

 

 

 

 

孫権「あ!信之!」

 

甘寧「え!?あ!!真田殿!!」

 

信之「蓮華様、興覇殿」

 

孫乾「(ペコ)」

 

信之は直ぐに一礼をする。孫乾も同じく主である信之に続くように礼を行う。

 

 

信之「もう動かれても大事ないのか?興覇殿」

 

甘寧「は、はい...真田殿、あの時の非礼の数々、平にお許し願います」

 

孫権「思春....」

 

信之「...いや、俺もやり過ぎたのも事実、なれば俺の責任だ。興覇殿」

 

甘寧「しかし!!」

 

信之「ならば互いに悪かった、それでどうだ?興覇殿」

 

甘寧「真田殿...」

 

信之「どうだ?」

 

甘寧「分かりました。ならば我が真名を貴方に預かって貰いたい。我が真名は、思春。これを是非呼んで貰いたい....これからは戦友となる御仁に」

 

信之「そうか....実はな、真名を預かった身でありながら思春殿に謝らなけならない事がある」

 

 

信之の神妙な表情で、彼女に伝える。

 

 

甘寧「謝る?何を...ですか?」

 

信之「....それがな....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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水軍の調練場

 

 

 

 

元親「野郎ども!!海が似合う男は?」

 

 

 

「「「「「アニキィ〜〜〜〜!!!」」」」」

 

 

 

元親「野郎ども!!鬼の名を言ってみろ!」

 

 

 

「「「「「モ・ト・チ・カ!!ウオオオオオオオオオオオォォォォォ―――!!!」」」」」

 

 

 

兵士「ヨーホー!すげぇぜ!アニキ!」

 

 

 

「「「「「アニキ―――!!」」」」」

 

 

 

 

元親「野郎ども!!もっと気合いを入れやがれ!!!」

 

 

 

 

「「「「「わかりやしたぜ!!アニキ〜〜〜!!!」」」」」

 

 

 

 

甘寧「............................................」

 

信之「....こう言う事だ」

 

孫権「し...思春...その....」

 

 

彼女の視界には、嘗て己の采配で動いていた兵士たちの面影は一切なく、そこには元親を心酔し猛り騒ぐ海賊そのもの姿の者たちであった。

 

 

孫乾「信之様....」

 

信之「....言うな、美花。これはもう取り返しが効かんのは分かっている」

 

孫乾「はい....」

 

 

最早、語る口を閉ざしてしまった甘寧。そんな彼らの姿を見た元親が近寄ってきた。

 

 

元親「おう!信之じゃねぇか!どうした?」

 

信之「いや、そのなぁ...ようやく外出が許された甘寧殿が、自分の水軍の調練が如何なっているか見に来たんだ」

 

 

甘寧に気付いた元親は、彼女に声を掛ける。

 

 

元親「おお!アンタが甘寧か!俺は長曾我部元親!信之のダチだ。よろしくな!」

 

甘寧「あ...ああ...あの長曾我部」

 

元親「おいおい、元親で構わねぇよ」

 

甘寧「そうか.....兵士たちの姿が変わってしまっているのだが....これは」

 

元親「おお!野郎ども!!おめぇらの大将が帰ってきたぜ!!」

 

 

「「「「「姐さん!!」」」」」

 

 

甘寧「あ...姐、さん...?」

 

 

元親の色に染まった彼らの口調、姿に困惑する。

 

 

「姐さん、もうお体は大丈夫ですかい?!」

 

 

甘寧「あ、ああ、もう暫し休めていれば復帰出来る....お前たちは....その....元気にやっている....ようだな?」

 

 

「当然でさぁ!俺たちゃあ!この通りアニキに鍛えて貰って、今までなんかよりも強くなってまさぁ!!」

 

 

「応!!」「アニキが居てくれて本当に嬉しいぜぇ!!」「ああ!アニキは最高だぁ!!」「これからもアニキに、俺たち何処までも付いて行くぜ!!」「「「「「オオォォォォォ――!!」」」」」

 

 

 

皆、元親のお陰と豪語する兵士たち。これを聞かされた甘寧はというと....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甘寧「.....」

 

 

完全に口を閉ざしてしまった。

 

 

孫権「し、思春?」

 

信之「(これは....不味いか)」

 

孫乾「信之様...」

 

元親「ん?どうした?」

 

「姐さん?」「どうしたんですかい?」

 

 

すると....。

 

 

甘寧「.......すまない」

 

 

一同「え!?」

 

 

皆が驚いた。なぜなら彼女の瞳から涙が溢れていたのだ。涙を見せる甘寧は松葉杖を用いて向きを変え、そのまま来た方向へと帰ろうとする。

 

 

孫権「思春?もういいの?」

 

甘寧「....はい....どうやら、もう私が水軍の調練などせずとも、既に私以上に皆を纏める者が居る様なので....」

 

一同「ッ!?」

 

信之「ま!待て!!思春!元親は別にお前の居場所を奪うつもりはない!お前が復帰出来るまでの間、代わりを補っていたに過ぎない!」

 

元親「そ!そうだぜ!!俺は炎蓮たちに頼まれて引き受けて...「もういいっ!!」...っ!!」

 

孫権「思春....」

 

甘寧「もう....いい」

 

 

そのまま彼女は1人、帰って行った。それを孫権は信之と元親に謝罪を入れた。

 

 

孫権「信之、元親、ごめんなさい....思春の事許してあげて。彼女は...」

 

信之「分かっている、蓮華殿。寧ろ俺が謝らなければならない...元親にも謝る。すまない」

 

元親「おいおい!信之!俺は別に....」

 

信之「いや、もっと深く考えればこんなことにはならんかった」

 

 

己の愚行と深く反省の意を示す信之に、元親は彼の肩に手を乗せて言う。

 

 

元親「俺が甘寧の所まで行って話してくらぁ。コイツは俺の問題でもある」

 

信之「元親...」

 

元親「オメェは何も悪くねぇよ、そんじゃまぁ!行ってくらぁ!」

 

 

元親は、甘寧を追いかけて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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甘寧「.....」

 

 

 

彼女は1人杖を突いて歩いていた。その中で1人口を開く。

 

 

 

甘寧「....武人としての自分、将としての自分、これら全てダメになった私など...もはや不要の物にだな...」

 

 

 

もう今の自分には何も無い、何も無い自分は此処には要らない、そう考えてしまうのだった。そんな時、背後から声が....。

 

 

 

 

???「んなぁ事を言うもんじゃねぇよ」

 

 

甘寧「ん?......長曾我部」

 

 

元親「怪我人が1人で居るなんて不用心だぜ?それと元親でかまねぇよ」

 

 

甘寧「ああ、だが私の事は放っておいてくれ。もう今の私には何もない、何も出来ない、どうしようないんだ.....」

 

 

元親「甘寧....」

 

 

甘寧「以前、真田殿に無残に負け、武人としての矜持を潰された私に残されたのは将としての自分の誇り、もうそれしかなかったのに....」

 

 

元親「すまねぇな」

 

 

甘寧「あ、いや!別にお前を責めてる訳ではないんだ!私が勝手に...その...」

 

 

元親「だがよぉ、本当にオメェはそう思ってるのか?」

 

 

甘寧「え?」

 

 

元親「もう自分には何もない。何もない自分は要らないって...?」

 

 

甘寧「それは....」

 

 

元親「俺と信之の所為でそう思っているなら幾らでも謝るし、首だって差し出したって構わねぇ。だが、それをオメェさんは.....」

 

 

甘寧「望むはず無いだろう!!何もそこまで思っていないッ!!ただ....!!」

 

 

元親「ただ、何でぇい?」

 

 

甘寧「.....」

 

 

甘寧は黙ってしまった。しかし少しして口を開く。

 

 

甘寧「....ただ....悔しいんだ。今までの私を否定されたみたいで.....」

 

 

元親「.....」

 

 

甘寧「武人として真田殿に負けて、将としてお前より劣り「んな事はねぇ!」....え」

 

 

元親に振り向く甘寧が見たのは、真剣に自分の見つめる元親の顔が在った。

 

 

甘寧「も、元親....」

 

 

元親「いいか?俺は、オメェがどんな奴かなんてわからねぇ、でもな、それでも野郎どもは言っていたぜ?

“もっと強くなってアンタを守りてぇ”....っとよ」

 

甘寧「あ奴らが....そんな」

 

 

元親「これでも自分は要らねぇなんて言うかい?」

 

 

甘寧「..........いや」

 

 

元親「じゃあ....?」

 

 

甘寧「戻る....戻って、あ奴らに詫びたい」

 

 

先ほどまでの弱音を言っていた彼女とは違い、今は決意満ちている。その思いを汲み、元親はある行動に出る。

 

 

元親「んじゃあまぁ!思い立ったが吉日だぁ!行くぜぇい!!」

 

甘寧「何?どういう...って!何を!?」

 

 

元親は急に彼女を抱きかかえた.....お姫様だっこで.....

 

 

甘寧「じ!自分の足で...///!!」

 

元親「んなの気にすんな!俺に任せとなぁ!!」

 

甘寧「も///元親///」

 

元親「な?」

 

 

紫の眼帯は在れど、彼のイケメンな顔が甘寧の顔と急接近し、これにはもう胸の動悸が止まらないでいる。

 

 

甘寧「あ///あの///...だな///....元親///」

 

元親「ああ?」

 

甘寧「その///....今後は///....私の事は真名で///....思春と呼んでくれ///」

 

 

元親の腕の中で頬を赤くしてモジモジしながら、彼に己の真名を呼んで欲しいとの願いを伝えた。

 

 

元親「いいのかい?」

 

甘寧「ああ///呼んで....ほしい///」

 

元親「そうかい!わかったぁ!いいぜぇ!よろしくなっ?思春!」

 

甘寧「あ///ああ///....元親///」

 

 

この後、元親に抱きかかえられて戻った甘寧に、部下たちは総出で自分たちの不用意な発言で悲しませた事を謝った。しかし彼女はそんなのは気にするなという言葉のお陰で事は何とか治まる。

 

そして翌日、孫堅からとあるお達しが出る。それは...今後、水軍の大将に引き続き甘寧を、次いで副官に元親をっという事だったのだが、甘寧本人から......。

 

 

甘寧「いえ、水軍の大将には元親を...その補佐に私が着きとうございます。今の彼らにとって元親の存在は大きく、またその勢いを作ったのも元親です。ならば私はその彼の補佐に回り支えたいと思います.........その///......個人的にも///」

 

 

今までこんな様子の彼女を拝んだ事など無かった孫堅たちは、皆内心「ああ...堕ちたな」っと呟いていたそうな。これにより、今後水軍の大将に元親となり、副将に甘寧が着く形に相成った。

 

 

この時はまだ、西海の鬼が甘寧の芽生えた恋心に気づいてやるのはまだ先である。

 

 

 

 

 

 

 

 

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この騒動の後、長沙の街の近くの場所である出来事が起きたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ここは何処じゃ?ワシは確か死んだと思ったのじゃが....」

 

 

声からして老人であろう。その人物は何やら不思議な発言をしている。っと思っていたら.....。

 

 

賊「爺さんよぉ!金目の物を持ってそうだなぁ!おい!」

 

 

ゆうに100人は居るであろう、山賊が謎の人物を取り囲んだ。

 

 

???「なんと...!」

 

賊「へへっ、大人しくしやがれジジイ!さっさと金をよこしやが....」

 

???「ん?」

 

賊「か...ね.....ぐばぁ!!」

 

 

賊の1人が突如、首元から夥しい血を噴出して倒れた。何が起きたのか分からず周囲の者たち、しかし謎の人物は、この光景に心当たりがあった。

 

 

???「な!こ、この所業...もしや!」

 

 

すると強い風が吹く。その瞬間.....。

 

 

 

「ぎゃあ!!」「ぐはっ!!」「びゃあ!!」「がびゃあ!!」

 

 

 

風が吹く中、次々に賊たちは無残に死んでゆく。

 

 

 

???「これは!間違いない!!“あ奴”が....!!」

 

 

 

最期の1人が細切れになったのと同時に、一人の人物が現れた。その者は黒の忍び衣装、頭部と眼を隠した鉢がね、そこから見える赤い後ろ髪、背中には左右両方収納されている対刀、その人物を見た老人は声を掛ける。

 

 

???「おお!___!!お主も此処に居ったのか?!助かったわい!」

 

 

???「........」

 

 

しかし老人の声に対して、その人物は声を発しない。

 

 

???「相変わらず無口な奴じゃわい。しかし助かったぞ!礼を申すぞ?___よ!」

 

 

???「.......」

 

 

???「しかし此処は何処じゃ?ワシらは確か小田原で死んだと思うておったのじゃが....」

 

 

???「.......」

 

 

???「しかし近くに人は居らんのかの?___よ!何処か人が居る場は無いかの?」

 

 

???「(コクッ)」

 

 

頷いたと共に人物は老人を背負う。

 

 

???「おお!いつもすまんのう___よ」

 

 

???「......」

 

 

老人を背負って人物は風と共に、素早く消えたのだった.....続く。

 

 

 

 

 

 

 

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今回も読んでくださり誠にありがとうございます。よろしければコメント宜しくお願い致します。

 

 

では次回もお楽しみに....。

 

 

 

 

 

 

説明
近い内、オリジナルのBASARA武将を出したいと思います。
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コメント
コメントありがとうございます!いつも読んで下さり、大変嬉しいです!!(武者ジバニャン)
目出度く元親にも春が来た…本人が気づくのがしばらく先というオマケ付きとはいえ。そして新たな武将が…この人達は何処に付くのかな?(mokiti1976-2010)
あらら、北条の爺さんと風魔小太郎さんが来たよ。(劉邦柾棟)
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真・恋姫†無双並びに恋姫英雄譚 戦国BASARA真田幸村伝 主人公真田信之 信之のヒロインは雪蓮、冥琳、梨?、美花 、新たに粋怜と祭 、炎蓮 

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