勇気 |
……あるところにとても強気に生きたい男がいました。
彼は人の何倍も自己嫌悪し、プライドが高い人でした。
そんな、彼はある日。
臆病になりました。
それは校内にいる不良です。
かつては一緒に仲良く遊んでました。
ですが、一度チームを抜けいつのまにか敵対関係を築くようになりました。
一度はキレて殴り合いました。
しかし、それから彼は様々な不良から絡まれるようになり臆病になった。
一時期は会っただけで、心拍数が上がります。
ですが、夏休みを開けてから彼は変わりました。
『平凡』『凡庸』、を目指すようになります。
つまり、彼は変態どもの友人ともう一度楽しい関係を築こうと決心して、この平凡な日常が続くようにと思い授業に出て不良と関わるのやめました。
その頃の彼はもうビビらなくなっていました。
多分、慣れたのだと思います。彼は友人やこの日常が続くなら命を掛けようとまで思ってました。
ですが、彼は人一倍プライドが高いです。
過去に知り合ってた不良に「なんかやったら澄ました顔するけぇ、うぜぇ」などと言われ目を付けられてました。
友人と話しているところ不良にいきなり尻をタオルで叩かれます。
その瞬間、彼はキレかけました。プライド高い上にキレやすいのです。
しかし、殴りませんでした。
それは、ビビって殴らなかったのかもしれません。もしかしたら、この日常が続かなくなるから殴らなかったかもしれません。
多分、それはビビってやらなかっただけかもしれません。
それでも、ビビった態度はとりません。
毅然と平然としてました。
それが不良どもがウザがる理由でした。
何故こんな態度を取るかというと、相手が同級生なのに自分のほうが上みたいな態度を取るからでした。
相手が先輩なら構わないし、笑って何も考えてません。友人でも同じです。
ですが、相手が嫌いだからなおさらそういう態度をとるのでした。
そういう態度を取って、いつかタイマンになっても構わないと思ってる彼でしたが、
彼は人一倍、自己嫌悪します。
『ビビったから殴らなかった』
そう考えてしまします。
ですから常に彼は後悔して生きてます。
もしかしたら、人一倍怖がりでビビり屋なのかもしれません。
ですから、彼は思うのです。
強くなりたいと。
内面が、です。
彼の選択は間違ってたのでしょうか?
ただ、彼は弱い自分に腹を立て後悔しています。
なぜなら、彼は罪を背負ってるからです。
友人を助けなかった罪です。
そうやって、弱い自分に自己嫌悪していると必ず彼は思い出します。
かつて、イジメを止めさせようとしていたときに不良に連れていかされ一方的な暴力を受けた友人の姿を。
そのとき、彼はいました。その場に。
ビビって助けられなかった。
ただ慰めの言葉しか投げかけてやれなかった。
それが、彼を蝕んで引きずってます。
少年はもうわかりません。
友人たちのためなら命を張る覚悟は出来ている。
だけど、自分のあり方が…
漢になりたくて、英雄になりたくて。
彼は怖がりな自分をずっと引きずって歩いてます。
それでも、強くなりたい自分がいる。
彼はほしいのです。
勇気が。
踏み出す勇気が。
そう、彼はまだ始まりの到達地点なんかにいません。
彼はこれから、始まりの一歩。
新たな強い自分になるための一歩が踏み出せていません。
いつか、いつの日か――
彼はこの自己嫌悪の渦にもまれず、まっすぐ生きていけるようになるだろう。
そう、そうなれるように彼は一歩踏み出す勇気を絞りだすために立ち止まってます。
そんな彼に幸あれ――
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