東方天変陽 第一話・龍神様の御活動2
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やがて、海のような湖が出来上がる。

これが界面湖だが、まだ命名されてはいない。

 

海のような湖が出来上がった事がある天狗から博麗 霊夢の元に知らせとして届けられる。

 

ここは博麗神社。幻想郷の管理を任される巫女が住むところ。

 

霊夢「文?何か書いてあるようね。」

 

博麗神社内で霊夢はある文を読む。

その文には、

 

・幻想郷の東方で異変ではない大きな事変が起きた。

・これから、その場所に来てほしい。

・早速、準備をして来るように。

 

という事が書かれていた。

 

明確な場所は、幻想郷の東方の草原地帯と書かれていた。

 

名前は書いておらず、霊夢は名前も書かない伝言主にぷんぷん怒りながら、手紙の言う通り早速、準備して行った。

 

 

霊夢はいつもの巫女装束で空を飛ぶ。

霊夢は豪雨の中も構わず、((天|そら))の下を飛ぶ。

嫌な予感がする。

自分では止める事が出来ない何かが起ころうとしている。

 

((辿|たど))りついたそこには、海があった。

少なくとも、霊夢にはそれが海に見えた。

近くには幻想郷の賢者の一人・摩多羅 隠岐奈がいて、霊夢を手招きしていた。

 

霊夢は隠岐奈の横へ行くと、話しかける。

 

霊「これは一体、どういう事が起きているの?」

 

混乱しながら、たずねる霊夢。

それに対して落ち着いた様子で答える隠岐奈。

 

隠岐奈「あれは界面湖。龍神様御自らが命名なさったらしいな。」

霊「龍神様・・・・!?」

 

霊夢は龍神様の名を出され、改めて”事変”の巨大さを思い知る。

客観的視点による”変”だから”異変”ではなく”事変”で良い。

 

隠「そう、”事変”。幻想郷の賢者の一人として命名するが、この湖と周辺を”水源郷”と名付ける。

よって、この”事変”を”水源郷事変”と命名する。」

霊「私はこの水源郷事変は異変に含まないから手出しはしない。

そう、約束するわ。」

 

そう言って、博麗神社の巫女は水源郷事変から一歩引く。

これから起こるであろう小戦争は巫女の手によって解決される選択を永遠に失った。

 

霊「でも、この水源郷は、「東方の水源郷」として、幻想郷中に広めておくわ。

これも約束する。」

静玉「真面目な話をしているところで、悪いけど・・・・私の家が無くなっちゃったのよ。」

 

霊夢と隠岐奈の話に、唐突に、横槍が刺される。

 

霊「誰よ?」

静「私の名前は静玉。ここにあった草原郷に住んでいた者よ。」

 

霊夢の質問に実直に答える静玉。

 

隠「どうした? ああ、そいつか。」

静「隠岐奈!」

 

どうやら、隠岐奈と静玉は知り合いのようで、話が通じるようだ。

 

隠「自己紹介はしたようだな。」

静「当然よ!」

霊「あなた達もしかして仲良いの?」

 

隠岐奈、静玉、霊夢の順番で((喋|しゃべ))る。

そして、霊夢が直感する。

 

霊「隠岐奈?ちょっと耳を貸してほしいの。」

隠「何用かな?」

 

霊夢と隠岐奈が内緒話をする。

 

静「何よ。内緒話・・・・?」

 

その内、内緒話が終わり、二人が不敵な笑みを浮かべる。

 

静「何よ。その不気味な笑みは?」

隠「これから、お前は水源郷の((主|ぬし))となるのだよ?」

霊「私達は手伝わないけれど、あなたが水源郷を((纏|まと))め上げるの。良い?」

 

静玉、隠岐奈、霊夢の順に喋る。

 

静「良いわよ。」

 

という一声で、霊夢達は表情を和らげる。

 

霊「良かったわ。うまくいって。」

隠「悪いな、静玉一人に押し付けて。」

 

というわけで静玉が水源郷の((主|ぬし))という事に決まった。

説明
幻想郷の東方。
そこにある草原郷が龍神様によって水没させられてしまった。
その水没した辺りを水源郷と賢者は定めた。
その水没して出来た海のような湖を界面湖と言う。
その界面湖と水源郷を巡る話。
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