東方天変陽 第七話・東方小戦争 〜 Many little wars. |
幻想郷での死。
それは妖怪にとって神にとられる事だ。
龍神様の内のひとつ、九〇龍神様のよっつ目にとられるという。
その龍神様は冥府の主にて、人型の呼称をましもという。
変陽と空寝とは妖怪だ。
変陽は「変容」の妖怪、空寝は「空寝」の妖怪にあたる。
能力は、それぞれ変陽が「剣(ロングソード)を扱う程度の能力」と空寝が「銃剣を扱う程度の能力」を持っている。
弾幕を放つ事も出来るが、妖怪同士の殺し合いにおいては文字通り「お遊び」の領域にある。
だからこそ、武器を持って殺し合うのだ。
といってもとどめをさす事はまれで有名同士が命を取り合う事はある。
今回の小戦争は変陽と空寝、この二名を頭として行われ、ましもとは違う一一龍神様のあすいと幼夢 澪を審判とする。
変陽の元をスノウクマンが訪ねる。
「スノウクマン? ああ、澪が言っていた天使ねぇ。まあ、通してよ。」
「スノウクマンです。私が変陽様を守りますので、どうか戦いに加えて下さい。」
「いいよ。」
こうしてスノウクマンが幻想郷の天派に加わった。
変陽は幻想郷の天派についているが、その幻想郷の天派代表として舞 瀬と舞 仁が変陽の軍に加わっている。
その上、スノウクマンにも部隊を率いさせるようだ。
戦いの準備は、幻想郷の天派・界面湖派と、双方ともに済んだ。
いよいよ開戦だ。
様子を察した澪が変陽に会いに来る。
「すでに空寝側の準備は整ったわ。
変陽側も良いわね。」
「いつでも良いよ。」
「じゃ、僕は龍神に伝えて来るから。」
こうして開戦のむねは龍神様のあすいに伝えられた。
この時、静玉はというと、少ないアラサラウスと妖精を使って「水源郷と幻想郷の天の境界」に偽物の大天(おおぞら)を建設していた。
おそらく、もうすぐ完成するであろうその巨大建築は空に浮いているのが不思議なくらいの重量感が見て取れた。
そして、透明であった。
もちろん、光害を防ぐためのものだ。
開戦後、先に空寝側が動いた。
変陽は幻想郷の天の中心部にいるが、これは空寝に水源郷を追い出されたためだ。
幻想郷の天の左翼部を空寝配下のありか子が占領する。
「奪ってやった。幻想郷の天(の一部)を。」
変陽は精鋭を率いて左翼部を取り返しにかかる。
変陽の猛攻にたまらず、ありか子は
「変陽、私では相手にならないから空寝と戦うだけに留めてほしい。」
「わかったよ。」
その言葉に変陽は了解し、精鋭とともに中央部に退く。
入れ替わりにスノウクマンが出るが、援軍として来た炎天使の二人、との華とU Miも合わせて三人の炎天使に苦戦を強いられる。
「私たち三人とその他の大軍に勝てるわけがない! ・・・・・のに。」
やっとの事でスノウクマンは三人の炎天使を撃退する。
その後になって空寝の部隊が到着し、スノウクマンは中央部へと退く。
中央部にまで進出した空寝。
「私は幻想郷の天をも征服するのだ。」
この後、変陽の舞台によって撃退される。
「私は幻想郷の天を守ったよ。」
作戦を立て直した空寝。
右翼部から配下とともに順に攻め込む。
中央部で最終決戦となる。
瀬と仁が空寝の優秀な部下と戦う。
「厄介だなぁ。」
瀬と仁の同時の魔法を避けながら、部下は方策を考えるがちょっと、この二人は自分では倒せそうもない。
ちらっと空寝の方を見て、申し訳なく思いながら、引き続き瀬と仁の相手をする。
「無駄だよ。」
変陽には空寝の銃剣から出る弾丸は全く当たらなかった。
いくら高速と言っても、妖怪の動きについていける代物ではなかった。
「仕方が無い。接近戦で相手になろう。」
しかし、接近戦となると、変陽のロングソードの受けの強さは空寝にとって脅威となるのだが・・・・。
いざ空寝が近づくと、銃剣の先の剣で受けきれないほどの斬撃が空寝を襲う。
あっさりと、首をはねられてしまった空寝。
致命傷を負った空寝はそのまま倒れる。
空寝は死亡した。
これにて小戦争を終了する。
判定は幻想郷の天側勝利。
説明 | ||
幻想郷の東方。 そこにある草原郷が龍神様によって水没させられてしまった。 その水没した辺りを水源郷と賢者は定めた。 その水没して出来た海のような湖を界面湖と言う。 その界面湖と水源郷を巡る話。 |
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