スマブラ Abandon World 23「魔王降臨」
[全2ページ]
-1ページ-

 リンクとカービィと別れたマリオとピカチュウは、残り一人の仲間を探していた。

「残りは一体誰だろうな」

「そりゃ、見つけてみなけりゃ分からないだろ」

「それもそうだな……おっと!」

 襲ってきたゾンビをマリオはファイアボールで焼き払う。

「あーったく、邪魔するなっつーの!」

「よこせぇぇぇぇぇぇ!」

「しかも、食糧を狙ってくる奴もいるぜ……」

 マリオとピカチュウを襲ったのは、魔物だけではなかった。

 水や食糧を奪おうとする人間も、彼らに牙を剥く。

「可哀想だが、これも俺達が生き残るためだ」

「すまない……眠っていてくれ……!」

 マリオとピカチュウは、申し訳ないと思いながらも彼らを倒しながら仲間を探した。

 

 その頃……。

 

「敵が多いな……」

 宇宙服を着た男性が、小さな生き物をゾンビにぶつけて戦わせていた。

 彼の名はオリマー、ホコタテ運送の社員である。

 そして彼が連れている小さな生き物はピクミンといい、か弱いがオリマーにとっては重要な存在なのだ。

 ピクミンが組み付いてゾンビを攻撃した後、

 ゾンビの攻撃を受けて瀕死の状態になった後に笛で回復させ……を繰り返す。

「行け!」

 オリマーが近くにいるゾンビに紫ピクミンをけしかける。

 紫ピクミンは足が遅いが力が強く、近距離の敵を攻撃するのに最適だ。

 結果、紫ピクミン三体でゾンビを一撃で倒せた。

 周囲にゾンビがいなくなったのを確認したオリマーは、先に進んでいった。

 他に何かあるかもう一度確認してみたが、何も見つからなかったようだ。

「目印がないから道を探すのが難しいな。せめて、何らかの痕跡があればいいのだが……」

 だが、オリマーとピクミンがいくら歩き回っても痕跡が見つかる事はなかった。

 オリマーは仕方なく、前へ進んでいくのだった。

 

 マリオとピカチュウは辺りを見渡しながら歩いていた。

「一体どこに仲間がいるんだよ」

「かなり遠い場所にいるってアスティマが言ってたぜ?」

「でもよ、漠然とし過ぎて全然分かんないぜ。かれこれ10分も歩いてるのに、見つからないなんて……」

 マリオとピカチュウは根気よく歩き続けたが、やはり仲間の気配は見つからなかった。

 本当に仲間は見つからないのか、それとも、すれ違った可能性があるのか……。

 マリオ達は後者を信じたかった。

「なあ、気付いてくれよ……俺達は必死なんだぜ……?」

「死にたくないなら、早くこっちに来いよ……!」

「「おーーーーーーーーーーーーーーい!!」」

 耐えられなくなったマリオとピカチュウは、力いっぱい叫んで自分達の位置を知らせた。

 

「!」

「!」

「!」

「どうした、何かあったのか?」

 急にピクミン達が騒ぎ出したため、オリマーは何があったのか彼らに聞いてみた。

 すると、向こうで誰かが叫んでいる、といった様子である事が分かった。

「声はどっちから聞こえてきたんだ?」

 オリマーがそう質問をしてみると、ピクミン達は声が聞こえてきた方を向いた。

「あっちに行けばいいんだな」

 ピクミンが頷くと、オリマーは先ほどピクミンが向いた方向に歩いていった。

-2ページ-

「誰だ、さっき大声を出したのは!」

 オリマーが歩きながら声を出した方に怒鳴ると、マリオとピカチュウと出会った。

「って、あなた達は……」

「やっと見つけたぞ! 残り一人は、お前だったのか!」

「な、なんだ? 何を騒いでいる?」

 何故マリオが喜んでいるのか訳が分からず、オリマーは頭に?マークを浮かべていた。

 そんな彼にピカチュウは事情を話した。

「なるほど。あなた達はこの世界に散らばった仲間を探していたのか」

「ああ……」

「ん? そういえば、あなた達は今日は二人だけなのか?」

 ふと、オリマーはいつも一緒にいるリンクやカービィの事が気になったため、

 マリオにそれを聞いてみた。

「リンクとカービィは、こどもリンクとトゥーンリンクを治療しにラストホープに戻ったぜ」

「そうか、分かった」

 あっさりと返事をするオリマー。

「なんでそんな返事なんだよ」

「仕方ないだろう、作者がキャラ掴みにくいから」

「メタ発言乙」

「それで、あなた達はこれからどうするのだ?」

「もう仲間は見つからなさそうだから、リンクとカービィと合流する意味でラストホープに帰るぞ」

「こんなところにいては危険だからな。いいな?」

 オリマーは頷き、マリオとピカチュウについていった。

 その後ろを、ピクミンはぴょこぴょことついていった。

 

「……はぁ、ここは地獄だな」

 オリマーが初めて不時着したピクミンの星は、

 猛毒の酸素に危険な原生生物と、まるで地獄のような惑星だった。

 その時はピクミンに助けられて何とかパーツを全て回収し、脱出する事に成功したが、

 この世界は未だに脱出手段が見つかっておらず、

 しかも原生生物以上に危険な魔物もいるため、それ以上の地獄だとオリマーは言った。

「うおっ、今度はゾンビ犬と狂った鴉か!」

 ゾンビ犬と狂った鴉がマリオ達を襲ったが、ファイアボールや電撃、ピクミン攻撃で撃退する。

 オリマーはピクミンが瀕死の状態だったので、笛を吹いて回復させた。

「やるな、オリマー」

「伊達にピクミンと何度も惑星を探索していないからな」

「この調子でラストホープに戻ろうぜ!」

 マリオが腕を上げたその時、突然辺りが暗くなり、マリオ達の目の前に黒い鎧を着た男が現れた。

「ガノンドロフ……!」

「ここから先は、通すわけにはいかん」

「何故通さない、答えろ!」

「ハオス様に命じられたからだ、この世界を滅ぼせとな」

「何っ!?」

 ハオスという名前を聞いたマリオが目を丸くする。

 まさか、ハオスに操られているのか、とマリオが思っていると、

 ガノンドロフは闇のオーラを全身に纏った。

「ハオス様に逆らう者は、全て消し去ってくれる!」

「今はリンクがいないが……」

「戦うしかないみてぇだな!」

「皆、行くぞ!」

 そう言って、マリオ、ピカチュウ、オリマーは戦闘態勢を取った。

説明
ピクミン&オリマー登場。そして魔王も登場。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
656 656 0
タグ
スマブラ 長編 マリオ ピカチュウ ガノンドロフ オリマー 

Nobuさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com