恋姫英雄譚 鎮魂の修羅30
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拠点・月&詠

 

 

 

 

 

月「・・・・・ねぇ詠ちゃん、これって物凄い事じゃない?」

 

詠「僕も正直驚いているよ・・・・・」

 

執務室にて、二人は一刀が持って来た資料に目を通していた

 

月「ねぇ、この幽州での成果って本当なのかな?」

 

詠「差異はあるだろうけど、僕は本当の事だと思う、どれも理論的だし、論理的にも説明が付くし」

 

資料の中身を見て、二人は唖然とする

 

情報通り、見た事も聞いた事もない政策がテンコ盛りで、絶句物以外の何者でもなかった

 

特に通行税廃止と楽市制導入による税収が、自分達が常識としているそれをはるかに上回っていた

 

月「これを天水でも取り入れたら、きっと凄い事になるよ」

 

詠「確かに魅力的だよ・・・・・でも、正直僕は危ういと思うよ」

 

月「え、どうして?詠ちゃんも凄いと思わないの?」

 

この文官なら誰しもが飛び付きそうな資料を前にして、鈍い反応を見せる詠に月は戸惑った

 

詠「これを見て思ったんだけど、一刀が思い描いているのは、恒久の平和なんだよ」

 

月「うん、素晴らしい事だと思うよ、私もそんな世界が実現できたら、何もいう事が無いもの♪」

 

詠「月・・・・・そんなものが本当に実現できると思うの?」

 

月「え?」

 

詠「月も為政者なら、これがどれだけ危ういものか分かると思うよ」

 

月「でも、私達だって五胡との和睦の道を探っているし、実際一刀さんだって烏丸の人達と仲良くしているよ」

 

詠「それはほんの一時、私達の代でもしかしたら達成できるかもしれないけど、次の代、その次の代ではどうなるか分からないんだから・・・・・そういった意味では、月の方があいつより先見の明があるよ」

 

月「そんなことないよ、あの人は私なんかよりも遥かに先を見据えているよ」

 

詠「だからこそだよ、あんまり遠くばかり見ていると、ちょっと蹴躓いただけで何もかもが崩れちゃうんだから!それこそ先云々の話じゃなくなっちゃうよ!」

 

月「そうかな?あの人は今も決して疎かにはしてないと思うよ、この政策が良い証拠でしょ?」

 

詠「確かにそれは認めるけど、あいつは戦いというものから余りに逃げ過ぎてるんだよ!」

 

文官であると同時に軍師でもある詠は、一刀が掲げる構想に大いに共感できるところもあるが、それと同時に決して認められない部分があった

 

軍師と言うのは、あらゆる非常事態に対応できるようにすることを常としている

 

一刀は、内政や統治、平和維持に目を奪われ過ぎて、戦争や紛争という人が抱える負の面に対してあまりに無警戒なのだ

 

彼が掲げる構想は、ちょっとしたイレギュラーが一つ起こっただけで全てが崩れ去ってしまう脆弱さを露呈してしまっているのだ

 

彼は、『守成の名君』や『治世の能臣』にはなれても、決して『革命の旗手』にはなれない

 

これが詠の一刀に対する評価である

 

月「それじゃあ、詠ちゃんは一刀さんと同盟を結ぶ事は反対なの?」

 

詠「同盟に関しては僕は反対しないわ、あいつは純粋だし真っ直ぐだし、決して自分から同盟を破棄する事は無いだろうし」

 

彼は自分の言った言は必ず守るであろう、それが彼の魅力であり、そう確信させるだけの誠実さを持ち合わせている

 

だからこそ危ういという言葉は、この時の詠は用いなかった

 

詠「けど、月は戦争というものを否定していないよね」

 

月「それは・・・・・うん、否定しない・・・・・私も長いこと五胡の人達と争っていたから・・・・・」

 

今でこそ、五胡との和睦は進められているが、そこに至るまでの道のりは決して平坦ではなかった

 

かつて五胡民族が国境を越えて進行して来た時は、月も責任者として戦場に赴き兵を鼓舞する役割を担っていた

 

おまけに五胡と涼州の涼州連合は今でも争いを継続中で、月も呂布を派遣するなどの対応を迫られている

 

詠「それに月は、一刀のやり方で朝廷を変えられると思うの?」

 

月「・・・・・難しいとは思うけど、一刀さんのやり方も決して的を射ていないとは思わないよ」

 

詠「僕ははっきり言って生温過ぎると思うよ、今の朝廷の腐敗ぶりは、月も知っているでしょう?」

 

月「それは・・・・・そうだけど・・・・・」

 

詠「禁中の魔を一掃する、それくらいの荒治療をしないと、今の朝廷を立て直す事はとても出来ないし、天主様だって目を覚まされないよ」

 

月「でも、それだと一刀さんの言う通り、後の世でまた同じ事が・・・・・」

 

詠「それはどうしようもない事だよ、それはその時の人間が判断する事であって、僕達の関与する所じゃないんだから」

 

彼女達とて、太平の世は長く続く事に越したことはないし、そうなって欲しいと願っている

 

しかし、彼女達が相手に出来るのは今を生きている人間だけである、まだ生まれてもいない人間の事まで考えてもいられないし、その義理も無いのだ

 

むろん、為政者として先の事を考えなければならない責任はあるが、それでも限界はある

 

情勢というものは、刻一刻と変化するものなのだから

 

そんな詰屈な事を言い出したら臨機応変という言葉そのものがないであろう

 

詠「それにね、僕はこの政策以上に、一刀の気持ちがよく分からないんだよ」

 

月「?・・・・・詠ちゃんも言っていたでしょ、一刀さんは純粋で誠実だって」

 

詠「そう、まさにそこなんだよ、僕が分からない事は」

 

月「え?」

 

詠「どうしてあいつは、あそこまで純粋でいられるんだろう?どうしてあそこまで誠実でいられるんだろう?僕が分からないのはそれなんだよ」

 

仮に彼が何かのトラウマ、重い過去を背負っていて、その反動であのような心境になったとしても、それでも不自然である

 

あそこまでの純真な心は、もはや天性のものとしか思えない、そう考えるとある種の才能とも取れなくもないが

 

どうにも見えてこない彼の胸の内に頭を捻っている所に、扉が二回軽く叩かれた

 

一刀「月、詠、入っていいか?」

 

月「あ一刀さん、はいどうぞ」

 

詠「開いているわよ」

 

今の今まで醸し出していた暗い雰囲気を覆い隠し、平静を前面に押し出し、難題を突き付けた張本人を迎えた

 

一刀「資料には、目を通してくれたか?」

 

月「はい、ただ今見せてもらっています、大体半分ほどまで見終わりました」

 

一刀「それで、感想は?」

 

月「まだ半分しか見ていませんが、とても勉強になるものばかりで、考えさせられますし、よくこんな大胆な政策ばっかり敷いて成功させているなって、感心しちゃいます♪」

 

一刀「そこまで褒められると、こそばゆいな・・・・・分からない事や問題点があったら遠慮なく言ってくれ、こっちも未だ勉強中の身だからな♪」

 

月「はい、私も勉強させていただきます♪」

 

詠「・・・・・・・・・・」

 

分からない事や問題点はありまくりだが、詠は一刀と月の会話に無闇に割り込む事はせず、一刀の観察に徹していた

 

 

 

 

 

 

最終的に言うと、天水と幽州の同盟はなった、貿易と不可侵、一刀の構想の基礎となるこの二つ

 

月と一刀の思想は似通っているので、殆んど滞りなく締結に至った

 

しかし、詠は同盟精査の間、自分の持てる全てを駆使して一刀を観察していたが、結局一刀の心中を押し測ることが出来なかった

 

そして最後の最後に、つい問いただしてしまった、「何を考えているの?」、と

 

一刀「俺が考えているのは、どうしたらこの世界が平和になるか、という事だけだよ」

 

詠「・・・・・・・・・・」

 

言葉は、熱意あふれるロマンチストが言うようなものなのに、何故かその裏に余りに冷淡な何かが見え隠れしているようでならなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点・氷環&炉青

 

 

 

 

一刀「氷環、そっちに行ったぞ!!」

 

氷環「はい、お待ちなさい!!」

 

一刀「炉青、そっちは任せた!!」

 

炉青「神妙にしなさーーい!!」

 

ただいま一刀は、氷環と炉青率いる徐栄隊、張済隊と共に天水の治安維持任務に従事していた

 

従事と言っても天角の治安責任者になったという訳ではない

 

実際に氷環と炉青に指示を飛ばしているが、それは自分が知りえる治安維持法の全てを叩き込んでいる最中だからである

 

幽州で培った北郷隊の運用法を事前に説明し実践するだけなので、スムーズに事は運んでいる

 

割れ窓理論を基本とし、街の清掃を氷環と炉青の隊を駆使し一斉に推し進める

 

事前にゴミ捨て場を各地に設けそこに捨てる事を義務とし、ゴミのポイ捨てをした者は即罰金、それが酷い場合は更なる罰金、刑事罰を与えるも可

 

覆面警邏も導入し、路地裏などの細かい所にまで目を配り、隠れてゴミを捨てる輩も処罰していく

 

その甲斐あって、天水の町並みは軒並み綺麗になっていった

 

一刀が率先してゴミの収集を行い、それに習って氷環と炉青も道端に落ちている細かいゴミも拾っていく

 

元々二人は女の子と言う事もあり、綺麗好きであったので、掃除は楽しそうにこなしていた

 

そして、一番厄介だったのが五胡民族である

 

一刀も五胡とは初めて接するので、彼らの言葉が分からず身振り手振りでコミュニケーションを取らざるを得なかった

 

言葉の壁は、さしもの一刀でもいきなり超えられるものではない

 

そこで役立ったのが、幽州でも取り入れられている通訳交番である

 

外国語(ここでは五胡語)を話せる者を一区画数人、交替で勤務させ五胡のトラブルが発生すれば即時に駆け付ける仕組みである

 

必要とあらば、こちらの言葉を話せる五胡民族を雇う事も可能にし、柔軟に対応出来るようにしていく

 

月と詠にも、幽州でも実際に成功している事を伝えたら、快く承諾してくれた

 

氷環「ふぅ・・・・・だいぶ良くなってきましたわね」

 

炉青「はい、喧嘩も少なくなってきました」

 

一刀「まだまだだぞ、これから五胡の人達と接する機会は増えていくんだからな」

 

そう、まだこの天水は楽市制と通行税廃止を導入していないのである

 

それが導入された場合、更に多くの五胡民族が輸入品を用いてやって来るだろう

 

その分税収も増すが、その分治安維持は忙しくなる

 

その負担を少しでも減らす為の割れ窓理論なのだから

 

一刀「よし、今日はここまでにしよう、二人の副官にもやってもらわないといけないからな」

 

氷環「そうですわね、部下にも隊長様の構想を理解させないといけませんし♪」

 

炉青「お疲れさんどした、あに様〜♪」

 

一刀「・・・・・ところで、その隊長様とかあに様ってなんだ?」

 

氷環「何と申されましても、私にとって一刀様は隊長様も同然ですから♪」

 

炉青「うちもどす〜、あに様と呼ばせておくんなまし〜♪」

 

一刀「・・・・・まぁいいか」

 

彼女達に治安任務に関する指導を開始してからというもの、彼女達は一刀の事をそう呼ぶようになっていた

 

何ともこそばゆいが、基本的に呼ばれ方にこだわりがある訳ではないので許していた

 

氷環「さて、夕の刻までまだお時間もございますし、隊長様、私達の稽古に付き合って下さいませんか?」

 

炉青「それ良いどす〜、うちもあに様と稽古したかったんどす〜♪」

 

一刀「稽古って言うと・・・・・何かの楽器の稽古か?」

 

二人共、和服の様な着物を着こんでいるため和楽器が似合いそうだ、特に炉青は京都弁も相俟って琴が似合いそうではある

 

そんなイメージが先行してしまうくらいしっくりくる光景だが

 

氷環「何を仰るんですか?武術の稽古に決まってますでしょう♪」

 

炉青「そうどす〜、うちらは警備隊なんどすから鍛えとかないと泥棒さんは捕まえられないどす〜♪」

 

一刀「・・・・・まぁそれなら」

 

目的はいたって的を射て、かつ健全なものなので一刀は付き合う事にした

 

そしてワープ

 

場所は闘技場

 

氷環「それでは、炉青さん」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

炉青「はい、氷環さん」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

一刀「お、おい・・・・・何を・・・・・」

 

闘技場に着くなり、二人はお互いに殺気をぶつけ合う

 

まさかこの場でガチで殺し合い、勝った方が一刀と稽古するのかと思いきや

 

氷環&炉青「「ジャンケン!!」」

 

一刀「ズルッ!」

 

ずっこけた

 

たかがジャンケンで何故にそこまで殺伐とした雰囲気になるのか

 

まぎらわしいわ、と叫びたい

 

氷環&炉青「「ポン!!」」

 

最初はお互いにパーでドロー

 

氷環&炉青「「相子でショッ!!ショッ!!ショッ!!ショッ!!」」

 

そして、何度かドローが続き、最後はグーがチョキに勝ち炉青が勝利した

 

炉青「やったどす〜♪うちが先どす〜♪わ〜〜い、わ〜〜〜い♪」

 

一刀「ちょっ!?炉青!?」

 

仕事をしている時はしっかりしている印象がある為、こんなに子供っぽく大はしゃぎする炉青に困惑する

 

氷環「くぅ、何故このような時ばかり・・・・・ぐすん・・・・・」

 

こっちは子供っぽく涙ぐんでいる

 

ちゃんと順番は回ってくるのだから泣かなくてもいいであろうに

 

しかし、そんな可愛い所もあると内心安心し、炉青と向き合う

 

炉青「それではあに様、お相手宜しくどす〜♪」

 

そして、炉青は懐から己の獲物を取り出す

 

彼女が取り出した武器は三節棍

 

折り畳み可能で収納便利、殺傷力も大して高くなく、格下の相手なら倒せそうである

 

ちなみに、棍同士を繋いでいるのは鎖であり、棍そのものも鉄製である

 

だが、よく見てみると少しおかしい

 

彼女の三節棍は中央部分が長く、両端が中央の3分の2くらいの長さなのである

 

バランスが悪くないかと思うが、そんな心配を察する事なく炉青は三節棍を構える

 

一刀は、右構えで炉青を見据える

 

氷環「では、審判は私が勤めます・・・・・いざ尋常に・・・・・始め!!」

 

炉青「へあっっ!!」

 

いきなり一番端を持ち三節棍を突出す

 

折り畳み式なのでリーチが長くなりその先端が迫る

 

バシッ!!

 

その刺突を素手で弾き、間合いを詰めようとするも

 

一刀「っ!」

 

弾いた三節棍が一周回って再び襲い来る

 

それを躱し間合いを離す

 

炉青「へああああああああ!!!」

 

今度は三節棍の中央を持ち両端の棍を振り回しながら間合いを詰めてくる

 

一刀「むっ!っ!」

 

上下左右、時に腰の後ろに回し、体の回転を生かし器用に攻撃を繰り出す

 

連続で迫り来る棍は不安定に揺れ軌道が読み辛い

 

しかし、それでも紙一重で躱していく

 

こう言ったものはカンフー映画などを見ているので、ある程度予測出来る

 

一刀「・・・・・はっ!」

 

ドンッ!

 

炉青「くっ!!」

 

間合いを見切り、中央の棍に掌底をいれ後退させる

 

炉青「くぅ!はいやっ!!!」

 

先端を持ちリーチを生かして棍を振り回しながら間合いを詰める

 

一刀「ふっ!」

 

炉青「わっ!!?」

 

これに対し、一刀は一瞬で間合を詰め振り抜かれた三節棍の内側の鎖を左肩口に受け、中央の棍を背中に回し外側の棍を左手で掴んだ

 

完全に内側に入り込み残った右手を振り抜く

 

ドシンッ!!

 

炉青「こはぁっ!!」

 

綺麗に掌底が腹部に決まり、炉青は吹っ飛ばされる

 

その拍子に三節棍を手放してしまった

 

氷環「勝者、隊長様!!」

 

炉青「え、え〜〜〜〜!!?もう終わりなんどすか〜〜!!?」

 

氷環「当たり前です、武器を奪われたのですから、誰がどう見ても勝敗は明らかですわ!」

 

炉青「む〜〜、仕方ないどすな〜〜・・・・・」

 

納得がいかないものの、言われている事は正論なので引き下がる

 

炉青「でももう一手、あと一手だけお願いしますどす!」

 

しかし、タダでは転ばないのが京都っ子?の心意気

 

氷環「・・・・・往生際が悪いですよ、炉青さん」

 

炉青「このままじゃ不完全燃焼どす〜〜、あと一手だけやったらウチも納得します〜〜、だからお願いどす〜〜、氷環さん〜〜!!」

 

氷環「・・・・・分かりましたわ、一手だけですよ」

 

炉青「おおきに〜、氷環さん大好きどす〜♪」

 

どうやらこの二人の仲はかなり良いようだ

 

公式の立ち位置や階級は氷環の方が上のようだが、仕事でも私生活でもそのような上下関係は、この二人には無いように見える

 

そして話が纏まり、一刀に三節棍を返してもらった炉青は再び構える

 

炉青「流石どすなあに様〜、うちの棍をあんな風に取るなんて〜♪」

 

一刀「そういった武器の使い手を見るのは初めてじゃないからな」

 

炉青「あに様が戦ってきた棍の使い手は、ウチより強かったどすか〜?」

 

一刀「いや、実際に手合せをしたのは炉青が初めてだ」

 

炉青「初めてであんなこと出来るんどすか〜!?・・・・・流石あに様どすな〜♪」

 

改めて一刀の実力に尊敬の念を抱く炉青だった

 

炉青「そんな流石過ぎるあに様には、うちも全力で行ったらなあきませんな〜♪」

 

氷環「・・・・・まさか、そこまでするのですか」

 

この炉青の言葉に、氷環はその意味を理解し、距離を置く

 

炉青「すぅ〜〜〜〜〜・・・・・はぁぁぁぁぁぁ!」

 

一刀「なにっ!!?」

 

次の瞬間、炉青の体から禍々しい氣が溢れ出す

 

しかし、以前にその氣と似たものを一刀は見ていた

 

一刀「これはまさか・・・・・妖術!!?」

 

炉青「よう知っとりますな〜、そうどす〜、うちは炎の妖術の使い手どす〜♪」

 

彼女の氣の変動は、かつて徐州にて糜姉妹が使った妖術と酷似していた

 

違うのはその種類、糜姉妹は雷、炉青は棍の先端から紫色の炎を発している

 

炉青「ほんじゃ、あに様・・・・・行きますえ〜〜!!!」

 

棍の先端を振り回しながら、まるでファイヤーダンスの様に間合いを詰めてくる

 

一刀「くっ!!あちちっ!!」

 

流石にこれは紙一重では躱せない、妖術によって燃え盛る炎は容赦なく肌を焼いてくる

 

縮地を使い、熱が届かないギリギリの間合いを見切り距離を置く

 

炉青「ふむ、流石のあに様も妖術はまともに相手に出来へんみたいどすな〜♪」

 

一刀「いいや、そうでもないぞ・・・・・こぉぉぉぉぉ」

 

炉青「あっ!!?」

 

そして、炉青の後に続く形で、一刀も氣を解放する

 

氷環「・・・・・なんと美しいのでしょう//////」

 

彼の全身から湧き上がる青白い氣に氷環は魅入っていた

 

一刀「行くぞ・・・・・炉青!!」

 

炉青「わっ!!!?」

 

一瞬で間合いを詰められ、焦って三節棍を振り抜く

 

バシィッ!!

 

炉青「うそでっしゃろ!!?」

 

何と、一刀は素手で紫に燃え上がる炎を纏った棍を弾いた

 

正確にいえば氣を集中させた手であるが、それでも炉青にとっては驚くべき事である

 

炉青「くっ!・・・・・へあああああああああ!!!」

 

炎の壁を作るようにし、三節棍を縦横無尽に振り回すが

 

バシバシバシバシッ!!!

 

軌道を確実に見切り、襲い来る棍を弾いていく

 

紫色の炎は、氣の壁に阻まれ、一刀の肌に焦げ目すらつける事なく封殺される

 

一刀「ふっ!」

 

ドシッ!

 

炉青「うっ!!」

 

側面に回り込まれた炉青は、膝裏に蹴りを入れられ片膝を付く

 

ドシンッ!

 

炉青「うわあっ!!?」

 

更にもう片方にも蹴りを入れられ、両膝を付く形となる

 

ガシッ   グイッ

 

背後から組技に持ち込まれ、両膝を曲げたまま後ろに倒され羽交い絞めにされる

 

ギュウウウウウウウウ

 

炉青「ぐッ!ううぅぅぅぅぅ!/////」

 

一刀は炉青を後ろから足で蟹ばさみにし、首に腕を回し交差させ手首を掴み三節棍を封じつつそのまま首を絞める

 

首が絞まり苦しいのか、棍の先の炎は消えていった

 

流石にこれで詰みだと思われたが、この時一刀にとっても予想外な事が起きていた

 

炉青「あ、ひゃああああああ!!?///////////」

 

一刀「ん!?なんだ、どうした!!?」

 

いきなり可愛い悲鳴を上げる炉青に戸惑う

 

炉青「うちの胸、胸があああああ!!////////」

 

一刀「え?・・・・・あ!//////」

 

締め上げた拍子に、三節棍の中央部が炉青の胸を下から押し上げていた

 

只でさえ豊満な乳房は更に強調され、零れ落ちそうになり炉青の羞恥心を煽る

 

炉青「あに様、あに様!!たんまたんまどす!!降参どす〜〜〜〜!!!///////」

 

氷環「し、勝者、隊長様!///////」

 

流石にこれ以上は続けさせられないと判断した氷環は判定を下し、一刀は炉青を解放した

 

炉青「うううう〜〜〜、あに様のいけずやわ〜〜、うちをあないな風に辱めてぇ〜〜////////」

 

解放された炉青はへたり込みながら涙目で一刀に抗議する

 

一刀「んな事言われたって、炉青が妖術の使い手だなんて思わなかったんだから」

 

炉青「そんなの関係ないどす・・・・・責任、取っておくれやす////////」

 

氷環「ちょっ、炉青さん!?//////」

 

ここでの責任というのは、つまりは

 

炉青「うちを、あに様のお嫁にしておくれやす////////」

 

一刀「分かった」

 

氷環「隊長様!!?///////」

 

まさか即答するとは思わなかった氷環は混乱する

 

炉青「やったどす〜〜、これでうちはあに様のお嫁さんどす〜〜♪♪♪」

 

それまでのふさぎ込んでいた雰囲気は何処に

 

してやったりと、炉青は飛び跳ねて喜びを爆発させる

 

一刀「ただし、今すぐという訳にはいかないぞ、俺は漢王朝を正すまでは恋愛はしないと決めているからな・・・・・そんなに俺と結婚したいなら、俺に協力してくれよ」

 

炉青「もちろんどす〜〜、あに様の為なら、たとえ火の中水の中どす〜〜♪♪♪」

 

もしかして狙ってやったのではないかと、婚約の約束まで取り付けた図々しさは、清々しいとさえ思える

 

氷環「・・・・・では、次は私の番ですわね♪」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

そんな図々しい炉青と軽い一刀に、氷環は不機嫌を隠しきれない

 

一刀「お、おい・・・・・なんだか変に殺気立ってないか?」

 

炉青「ひ、氷環さん・・・・・お、怒っとりますか?」

 

氷環「そんな事はありませんよ、隊長様の強さに感服しているだけですわ♪」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

終始笑顔を崩さないが、その陰に毒蜘蛛のような存在が見え隠れしていた

 

そして、氷環は一刀と相対する

 

氷環「やはり隊長様は、噂に違わぬ強さですわね、妖術まで使った炉青さんに何もさせないなんて・・・・・では、私は小手調べなどせずに、最初から全力で行かせていただきますわ」

 

一刀「おいおい、まさか氷環も・・・・・」

 

氷環「ご想像の通り、私も炉青さんと同じく、妖術使いですわ♪」

 

懐から二枚の水色の扇を取出し、氷環も炉青と同じく禍々しい氣を纏う

 

一刀「うお!?寒っ!?」

 

次の瞬間、氷環から背筋が凍りつくような冷風が襲ってくる

 

氷環「炉青さんが炎(えん)なら、私は氷(ひょう)妖術の使い手ですわ」

 

一刀「っ!」

 

全身に氣を纏い、冷風に対抗する

 

氣の質では一刀に分があるようで、対峙するだけでの体温の低下は免れていた

 

氷環「・・・・・やはりお美しいです、隊長様の氣は♪こうして向き合っているだけでも暖かさが伝わって来るようですわ♪」

 

一刀「褒め言葉は受け取っておくけど・・・・・氷環も炉青も妖術なんか使って大丈夫なのか?」

 

氷環「そのご様子だと、妖術がどう言ったものかある程度ご理解しているようですわね・・・・・ご心配には及びませんわ、使い所も時間も量も見極めている自負がございますから♪」

 

炉青「はいな、妖術ってのは三刻使い続ければそれで碌に喋れん体になってまうらしいですし〜、うちらが妖術を使い始めたんは何十年ほど前の事なんで・・・・・今に至るまで術に精神を乗っ取られていないのが、何よりの証拠ですやろ〜♪」

 

一刀「・・・・・まぁ、乱用していないならいいか」

 

自分も回天丹田なんて寿命を削りかねない荒業を持っているので、二人の事は強くは言えない

 

炉青「今度は、うちが審判をしますえ〜・・・・・いざ、尋常に・・・・・始め!!」

 

氷環「はあっ!!」

 

一刀「うおっ!!?」

 

両手の扇を扇いだ瞬間、更に冷たい冷風が襲ってくる

 

氣の質を上げて対抗するが、氷環の氣量がどれほどか分からない以上、いつまでも付き合ってはいられない

 

一刀「はあっ!!」

 

こちらから一気に間合いを詰め、右拳を繰り出す

 

バンッ!

 

一刀「痛っ!!」

 

扇で弾かれたが、その感触に違和感を覚える

 

どうやらこちらも鉄製のようで、衝突した箇所がじんじん痛む

 

氷環「っ!・・・・・お速いですね、これが縮地というものですか!!」

 

一刀「くぅっ!」

 

体を回転させ、更に激しい冷風を繰り出す

 

その温度は氷点下に達したようで、空気中の水分が凍り、舞台に氷の粒が散らばる

 

流石にこれはたまらずに距離を開ける

 

一刀「しゅっ!!」

 

シュバババッ!

 

腕を目の前で鋭く動かし

 

ズドンッ!!

 

遠距離から、雷針砲を発射する

 

氷環「うっ!!??」

 

目前に高速で迫る氣弾を、なんとか紙一重で躱した

 

氷環「このような技まで・・・・・素晴らしいですわ、隊長様♪」

 

一刀「そっちこそ、よく躱せたな」

 

氷環「よく仰いますわ、避けやすい様に軌道を逸らしたくせに♪」

 

肩を掠めるように狙ったので、それで躱し易かったから躱せただけである

 

氷環「もう隊長様ったら、お優しいのはいいのでが、私は武人ですのよ、もっと真剣にお願いしますわ」

 

一刀「今のは割と強めに撃ったからな、当たったら拙い事になっていたぞ」

 

氷環「その時は、また隊長様が治して下さいますでしょ♪」

 

一刀「おいおい、いつでも俺の治療を受けられるわけじゃないんだぞ」

 

氷環「それはそうですが・・・・・今は、お傍に居らっしゃいますので♪」

 

一刀「頼ってくれるのは嬉しいが、甘やかすのは好きじゃないぞ」

 

氷環「では、真剣に来て下さいませ・・・・・私も全霊を持ってお相手させていただきますわ」

 

今度は、氷環が扇を目前に突き出し妖力を集中させる

 

するとあっという間に空気中の水分が凍り出し、氷の塊が現れる

 

みるみるうちに氷の塊は、鋭い氷柱の形状を成していった

 

一刀「・・・・・そんな事まで出来るのかよ」

 

目の前の常軌を逸した現象に、一刀は舌を巻く

 

氷環「行きますわよ、隊長様・・・・・はあぁっ!!!」

 

シュバッ!!

 

腕を押し出すと、その一メートル近い氷柱は高速で一刀に飛来する

 

これは先ほどの雷針砲の速度と大差ない

 

一刀「ちぃっ!!」

 

躱す事も出来るが、あとで氷環に何を言われるか分からないので正面から受けて立つ

 

ガシィッ!!

 

氷環「ええっ!!?」

 

炉青「うそでしゃろ!!?」

 

なんと、一刀はその隼の如き鋭い氷刃を素手で掴んで受け止めた

 

一刀「はあああああああああ!!!」

 

そして、全身に纏っていた氣を両手に集中させる

 

ブシュウウウウウウウウ

 

すると、みるみるうちに水蒸気を上げながら蒸発していった

 

一刀「ふぅ・・・・・本当に冷たいな」

 

手の平に残る冷気を自身の氣で消し、水分を払って落とした

 

氷環「・・・・・驚きましたわ」

 

炉青「まさかここまでなんて・・・・・」

 

一刀「驚いてくれるのはいいんだが・・・・・そっちは大丈夫なのか?」

 

氷環「これくらいは充分許容範囲内ですわ♪」

 

炉青「はい、まだ半刻も経っとりまへんし〜」

 

一刀「ならいいんだが・・・・・そろそろ決めさせてもらうぞ!」

 

そして、縮地を使い氷環の懐に飛び込もうとするが

 

氷環「はぁっ!!!」

 

一刀「うおっ!!?」

 

扇が下から上に振るわれると、目の前に氷の壁が現れる

 

いきなりは止まれないのが縮地の泣き所である

 

急ブレーキも空しく、一刀は氷の壁に激突してしまった

 

氷環「そんなことを仰らないで下さいまし、もっとお手合わせいたしましょう♪」

 

一刀「っ・・・・・はぁっ!!!」

 

ガシャアアアアアアアン!!

 

拳に氣血を送り、氷壁に叩き込んで砕く

 

しかし、砕いた氷壁の裏に氷環の姿はなかった

 

氷環「こちらですわ、隊長様!!」

 

一刀「っ!?」

 

左から氷の飛礫が飛来し躱す

 

一刀「(おかしい、移動した気配はなかったはずだ)」

 

足運びや物音などで、動く気配くらいは感じられるはずだが、それが一切なかったのが不自然だった

 

しかし、その謎はすぐに解けた

 

氷環「私の動きに、着いてこれますか!?」

 

なんと、氷環は舞台の上をスケーティングするように移動していた

 

彼女が通った後の足元は凍り付き、彼女の武を彩るかのように舞台に氷の花を咲かせていく

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

まるで氷の上を滑る日本舞踊の様な動きに一刀は魅入っていた

 

氷環「どうしました隊長様?そのように呆けていますと、狙い撃ちにしてしまいますわよ!!」

 

そして、幾つもの氷柱が形成され一刀に襲い掛かる

 

これを縮地を使い躱していくが

 

一刀「うおっとととと!!?」

 

足を滑らせ転倒してしまいそうになる

 

一刀「・・・・・そうか、氷環と戦う時は、これを気を付けないといけない訳か」

 

氷環「その通りです、こういった罠をはれるのも妖術の魅力ですわ♪」

 

足を滑らせた原因は、氷環が通った後の、凍った舞台だった

 

その上に乗った途端に踏ん張りが利かなくなり、慣性の法則のままに体が持って行かれてしまう

 

氷環「しかし、流石隊長様ですわ、ここまでするのはこれまで大人数を相手取る時だけでしたのに♪」

 

炉青「本当ですわ〜、まさか氷環さんが人一人に使うなんて夢にも思いませんでしたわ〜♪」

 

一刀「それは光栄と思っておくことにするけど・・・・・いい加減終わらせてもらうぞ!!」

 

炉青「な、なんですと!!?」

 

氷環「そんな、これまで全く本気じゃなかったと言うのですか!!?」

 

そして、今までにないくらいの膨大な氣が一刀から溢れ出す

 

その氣は舞台全体に広がり、凍り付いた箇所を溶かしていく

 

一刀「しっ!!」

 

氷環「うっ!!?」

 

脚の踏ん張りが利き、縮地が有効となればもはや一刀の天下である

 

ガシィッ!!

 

氷環「くっ!!」

 

繰り出された拳を扇子を使って受けるも、後退を余儀なくされる

 

焦りから日本舞踊のような動きにも切れが無くなっていき、妖術を駆使しても受け切れなくなってきた

 

バシィッ!!

 

氷環「きゃうっ!!!」

 

一刀「終わりだ!!」

 

二つの扇子を宙に弾き、懐に入り込んだ

 

弾かれた反動で両腕が上段に持ち上がった氷環は隙だらけとなり、一刀は氷環の胸の中心に拳を繰り出す

 

しかし

 

一刀「うおっ!!?」

 

拳を繰り出した途端に体勢が崩れる

 

どうやら溶かし切れなかった箇所があった様で、足が滑り側面に体が倒れ込んでしまう

 

すると

 

バサッ

 

氷環「あ・・・・・」

 

一刀「え・・・・・」

 

炉青「あ・・・・・」

 

転倒した拍子に、一刀は氷環の胸倉を掴み引き摺り下ろしてしまった

 

氷環「あ、ああ・・・・・ああああ/////////」

 

一刀「あ、あの・・・・・その////////」

 

目の前に現れたのは、大きいのに張りがある形の良い氷環の豊満な果実

 

その頂点には、桜色に色付いた綺麗な蕾

 

一刀「(ヤバいっ!!!)」

 

次に来るのは、悲鳴か、平手打ちか、罵詈雑言か

 

自分でやってしまった事なので、どれも甘んじて受ける覚悟を決めて力強く目を閉じる

 

氷環「っ、っっ・・・・・っ・・・・・〜〜〜〜〜っっ!!///////////」

 

しかし、そのどれもが返ってこなかった

 

目を開けるとそこには、へたり込んで、顔を真っ赤にした氷環の姿があった

 

どうやら、必死で悲鳴を押し殺しているようで、両腕で自分の胸を隠す

 

氷環「・・・・・み・・・・・見ましたわね/////////」

 

一刀「え、えと・・・・・・・・・・はい//////////」

 

言い訳のしようもない、ばっちりしっかりと両瞼に焼き付いてしまった

 

忘れろと言われてもあれほどの果実はそうそう拝む事は出来ないので、忘れられそうもない

 

氷環「責任・・・・・取っていただけますわね///////」

 

一刀「あ、ええと・・・・・はい///////」

 

即座に姿勢を正し、正座をして頭を下げた

 

こんな礼儀正しく、大和撫子顔負けの健気さを持つ子に言われては、断りようがない

 

一刀「こんな自分で、よろしければ////////」

 

氷環「なら、許して差し上げますわ・・・・・それに・・・・・っ」

 

一刀「え?わぷっ!!??///////」

 

氷環「隊長様でなければ、嫌です?//////」

 

いきなり頭を抱えられ、抱き寄せられる

 

そして、顔をその包容力溢れる果実に埋められた

 

氷の妖術の使い手であるせいか、その体温はひんやりとしている

 

しかし、その肌は張りがあり弾力性に富み、とても健康的だった

 

押し退ける事も出来たのであろうがそうはしなかった、否、出来なかった

 

鼻の中を満たす薫香と、その包容力がそうさせる気を起こさせないでいた

 

炉青「ひ〜わ〜さ〜ん〜〜〜!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

氷環「あら炉青さん、いらっしゃったのですわね♪」

 

炉青「最初から居ましたわ!稽古はどないしたんどすか!?あに様もあに様どす!なになされるがままなんですか!?あに様は、うちを嫁にもろてくれるんですやろ!?」ゴゴゴゴゴゴゴ

 

氷環「あら、順番なんて関係ありませんわよ、私はもう隊長様に身も心も捧げているんですから??////////」

 

そして、果実だけでなく、体のあらゆる箇所を密着させてくる

 

炉青「そ、それくらいうちにだって出来るどす〜〜!!///////」

 

一刀「え、ちょっ、うわっ!!?///////」

 

自ら胸元を開き、乳房を丸出しにした炉青は氷環を押し退けるように、一刀の顔面に自身の果実を押し付ける

 

こちらは炎の妖術の使い手だけあって、とても熱かった

 

彼女も氷環に負けず劣らずの肢体の持ち主なので、顔面だけでなく頭全体がその山脈に埋め尽くされる

 

炉青「おっぱいくらい、なんてことないどす〜〜、あに様限定どすけど〜〜??//////」

 

氷環「ちょっと炉青さん、はしたないですわよ!///////」

 

炉青「氷環さんに言われたくないどす〜〜!///////」

 

氷環「っ!・・・・・隊長様ぁ、私と炉青さん、どちらが良いですか???/////////」

 

炉青「うちの体、好きにしていいどすよ〜、あに様ぁ〜〜???/////////」

 

一刀「もごっ、むぐぅぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!//////////」

 

その後暫く、一刀は闘技場にて、二人にラブラブイチャイチャにもみくちゃにされたのだった

説明
天水拠点・パート1
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コメント
キター(゚∀゚ 三 ゚∀゚)(恋姫大好き)
Seigou:はい……(弥生流)
弥生流さんへ、ご想像にお任せします、今言ってしまうとネタバレになってしまいますので(Seigou)
ちょっと失礼なんですけど……一刀が大勢の人間を血祭にあげてるところを想像してしまったのですが、合ってますか?(弥生流)
ここまで読んで、思想面での潔癖症といえる一刀の根幹にあるのは人間不信ではないかと思う様になりました。心の奥底で信じているのはあくまで自分のみ、だから自分の理想を肯定する言葉は受け入れるものの、自分の理想を否定する者の言葉は一切受け入れないのだと。(h995)
詠も他の連中と同じ反応を示したか……。 後になって一刀の案を『否定』しまった事を後悔する時が来た時には、もう何もかもが遅すぎるんだよ。(劉邦柾棟)
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鎮魂の修羅 恋姫英雄譚 恋姫†無双 北郷一刀 ファンタジー 

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