おかしな昔話 その4 悪女編
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赤ずきん編

 

 

 

ある所に赤ずきんをかぶった女の子がいました。

その女の子は森の中にあるおばあちゃんの家に行こうとしてました。

それを知った狼はおばあちゃんになりすまして赤ずきんを食べようと画策しました。

そこで狼は一足先におばあちゃんの家に行き、おばあさんを食べ、赤ずきんを待ち伏せしました。

赤ずきんがおばあさんに化けた狼がベッドでうずくまってるので尋ねます。

 

「おばあさん、なんでベッドでうずくまってるの?」

「少し体調が悪くてね……声もかすれてしまってる……」

「おばあさん、なんで耳が大きいの?」

「それはお前の声をよく聞こえるようにするためだよ」

「おばあさん、口が大きく見えるけど?」

「それは……」

 

狼はベッドから飛び出します。

 

「お前を食べるためだーーーー!」

 

しかし……。

 

「!?」

 

赤ずきんは銃を取り出し、狼に突きつけました。

 

「なっ!?」

「おばあさんはどうしたの?」

 

赤ずきんは銃を向けながら狼に尋ねます。

 

「ばあさんなら俺が食った……」

「そう……ありがとう」

 

赤ずきんは笑顔を狼に見せ、狼を射殺しました。

 

「ありがとう、狼さん。これでおばあさん殺しの罪はない」

 

赤ずきんがここにやってきた目的、それはおばあさんを殺すことでした。

銃は持ってきているがおばあさんを殺せばその疑惑は赤ずきんに向けられる。赤ずきんはその証拠隠滅も考えていましたがその手間を狼が省いてしまったのです。

 

「本当に、ありがとう」

 

こうして赤ずきんはおばあさんの遺産を手に入れ、おばあさん殺しの罪も背負わないまま気ままに暮らしたとさ。

 

 

 

 

教訓  天使の顔をして心で爪を研いでる人もいる

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マッチ売りの少女編

 

 

 

ある寒い日の夜の所にマッチを売る少女がいました。

しかしマッチは全然売れません。

 

「はぁ〜」

 

少女は寒さを紛らわすためマッチに火をつけます。するとおいしそうな食べ物が出てきますがすぐに消えてしまいます。

 

「あ……」

 

少女はまたマッチに火をつけると今度は亡くなった大好きなおばあちゃんが出てきます。しかし火が消えるとすぐにおばあちゃんの幻影も消えます。

少女は大量のマッチに火をつけ、再びおばあちゃんの幻影を出します。すると幻影はこう語ります。

 

「マッチでどこかに火をつけなさい。そうすればあなたは警察に捕まるが暖かいところや最低でも食事を手に入れることができる。ここで今死ぬよりいいはずよ」

 

少女は確かにここで野垂れ死ぬよりは警察の厄介になったりして死ぬ方がましだと考えました。それくらい今の少女は切羽詰まってました。

そして少女は人気のない物置小屋をマッチで燃やし、すぐに自首をしたが警察に捕まりました。

そしてこう言いました。

 

「私が貧乏なのがいけないんです! わかります? 私がこうでもしないと私は野垂れ死んでました!」

 

少女の怖すぎるくらいの希薄に警察はたじたじになりしばらく拘置所で飯を食わしたりして、その後少女を施設に入れることになりました。

少女はこう思いました。

 

「ふ、幸せ」

 

少女の思惑通り施設に入れられ今までよりは不自由がなくなったとして幸せそうな笑顔を見せたそうだ。

 

 

 

教訓  心に余裕がないと何をしでかすかわからない

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シンデレラ編

 

 

ある所にシンデレラという女性がいました。

その女性は継母とその子供の姉二人にいじめられてると思いきや……。

 

「ほらほら、ちゃんとしなさい」

 

シンデレラが継母たちをいびってました。

理由はこうです。

シンデレラは継母の前の母親と仲が悪く、当時家庭教師をしていた継母にその母親を殺してしまえと言われ、母親を殺したのです。

シンデレラはそのことを警察などに知らされたくないだろ継母を脅迫していたのです。

普通なら殺人教唆で継母も逮捕されるが実行犯のシンデレラはさらに罪が重くなるはず。つまりシンデレラの方が立場が悪いはずなのです。

だがこのシンデレラ、どうも前の母親と仲が悪かったせいで変に人生達観しており、捕まって死刑になっても仕方ないと思っているので警察にばれることを全然気にしてないのです。

しかし継母は世間の目などを非常に気にしていたのでシンデレラに逆らえなかったのです。

そんなある日、お城の舞踏会のお知らせが家に来ますが……。

 

「シンデレラさん」

「うん?」

「あなたのドレスなんですが……用意できませんでした」

「なんで?」

「クリーニング屋がドジをしてドレスが台無しに……」

「あっそ」

 

シンデレラはそっけなく答えました。

 

「え?」

「私行かないから、お好きなように行ってらっしゃい」

「行かなくていいの?」

「別に興味ないし」

 

シンデレラはまったく興味がないように答えました。

そして舞踏会当日、シンデレラだけを残して継母たちは舞踏会に行きました。

シンデレラは一人になった家でのんびりしてました。

 

「舞踏会なんて本当に楽しいのかしら?」

 

そんなときであった。魔法使いのおばさんがシンデレラの前に現れました。

 

「舞踏会に行きたいかい?」

「いや、別に」

「え?」

「別に行く気しないよ」

「……ちょっとまって」

 

魔法使いのおばさんはメモ帳を調べます。

 

「あ、間違えた。ごめんごめんあなたじゃなかったわ」

 

そして魔法使いのおばさんはシンデレラの前から姿を消します。

 

「なんだったのかしら?」

 

シンデレラは適当に寝て、翌日継母たちから舞踏会のことを聞きました。

 

「謎の美女が王子とダンスで12時になる直前に姿を消したね〜」

「そうなのよ、不思議ったらありゃしないわ」

「そういえば昨日の夜よくわからないおばさんが家に来たわね。人違いとか言ってたわね」

「どんなおばさんだったの?」

「いかにも怪しいローブをかぶってたわね、俗にいう私は魔法使いよですって感じで」

「ずいぶんおかしい人ね」

「ほんとに」

 

それから少し時間がたつと……。

 

「この靴を落とした人はどなたですか〜」

 

王子と部下が昨日の舞踏会で王子と踊った女性を探していた。

その女性は靴を片方落としたのだ。

 

「この靴を履ける人こそ王子の結婚相手のはずです! 女性の皆様、履いてみてください」

 

そして町中の女性が靴を履こうとするが皆が履けなかった。

 

「あなたは行かないの? シンデレラ?」

「興味ないわそんなの」

「王子と結婚できるかもなのに?」

「ええ」

「失礼します」

 

そこに王子と部下たちがシンデレラの家にやってきた。

 

「この家の女性たちは?」

「私とここにいる娘二人と……あの子だけです」

「それでは皆さま、履いてみてください」

 

継母と二人の姉が靴を履いてみるが履けない。

 

「それじゃああなた、どうぞ」

「パス、興味ないし」

「いいから履いてください!」

「……仕方ないわね」

 

いやいや靴を履いてみるシンデレラ。すると……。

 

「あら?」

 

シンデレラはその靴を履けてしまった。

 

「まさか!?」

「あなたが王子のお相手!?」

「そんなわけないでしょ。昨日私はずっとこの家にいたのよ」

「しかし靴がピッタリではないですか」

「偶然よ。足のサイズや形が同じ人間がいても世の中おかしくないわよ」

「ですが……」

「ねえ、シンデレラって名前ひょっとしてもう一人いるんじゃない? まだ見てない家にも行ってみたら?」

 

シンデレラはそういって別の家に王子たちを向かわせてみて、その家にいた娘に履かせるとなんと靴がぴったりだった。

 

「なんと!? 結婚相手がお二人も!?」

「だったらその子であってるわ。それにあなたたち、昨日会った女の顔も覚えてないの? ダンスもしたのに? そんな顔を覚えられない男に私興味ないわ」

 

そういってシンデレラは完全に辞退し、もう一人別のシンデレラが王子と結婚した。

 

「シンデレラこれでよかったの?」

「いいのよ、別に権力ほしいわけじゃないし、権力ない中であなたたちにいろいろ言うのが面白いのよ」

「そう……」

「あのあなたに他に尋ねたいことがあります」

「なに?」

「あなた前の母親を殺したそうですね?」

「どこでそれを?」

「私が告白しました」

 

実は継母は昨日のうちに王子たちに自分たちのしたことを告発していたのだ。

 

「あ〜あ、ついに捕まったか」

 

シンデレラはまったく悪びれない態度をとります。

その後死刑が求刑されるのですが……。

 

「私がなんの備えもしてないと思ってたのかしら?」

 

なんとシンデレラはいつの間にか自分が捕まったとき脱走できるように仲間を作っており、その仲間がシンデレラの捕まってる刑務所を襲撃。シンデレラは見事に脱走した。

その後シンデレラは外国に逃げ、外国でもさんざん悪さを繰り返したそうだ。

 

 

 

 

 

教訓  開き直ってる外道は怖い

説明
ふと昔見た「ドラえもん 名作劇場」を思い出し、そんなノリで書いたものです。
一部昔テレビで見た情報やどこかの漫画であるような展開やMADなどであるようなセリフなどもあったりします。
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コメント
怖い女のオンパレード…。(mokiti1976-2010)
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昔話 赤ずきん マッチ売りの少女 シンデレラ 

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