新ビーストテイマー・ナタ25 |
ミカエルは突然、純白の絹の衣を脱ぎ始めました。ゲイザーは慌てて目を逸らします。ミカエルは男性だとわかっていましたが、なぜか見てはいけない気がしたのです。
「話をする前にこれを見てください」
「いえ、あの…なぜ急に裸になられたのかわかりません。どうか服を着てください」
「百聞は一見に如かず。話すより見た方がわかりやすいと思いました」
「ミカエル様は人間が裸の付き合いと言うのをするからと言って、私の心を開かせる為にそのようなことをされているのでしょうか?」
「ああ、そのような話をあの子に聞かせたこともありましたね。でもそうではありません。こちらを向いてください」
ゲイザーは意を決して振り返りました。そこには男性だか女性だか見分けの付かない裸のミカエルが立っていました。
「あの…わたしの目の錯覚でしょうか?あり得ないものが見えます…」
「私には性別がないのです。この男性のシンボルは鍵です」
「男性にはないものもおありですね」
ゲイザーはミカエルの裸を直視できず、また目を逸らしましたが、ミカエルはやっと服を着てくれたので、ミカエルの方に向き直りました。
「あの子を産んだのは私です。私は一人で子を成すことができます。生命創造の魔法で」
「なるほど、人間の私には理解し難いです…」
「あの子を倒す際に私は男性の容姿をしていた為、あの子は私を男性だと認識しているようです」
「アーク殿の心眼ではわからなかったのか…」
「いえ、心眼だからこそです。敵を撃つ時は私の男性としての能力が高まりますが、子を成す時には女性としての能力を高めます」
「と言うことは…あなたはお腹を痛めた我が子を…過去に倒したと言う事でしょうか?」
「いえ、あの子は…元々、私の友人でした。私よりも強かったのです」
「混乱してきました。人間の私にはもう理解の範疇を超えています…」
「あの子と私はとても仲の良い親友だったのです。ところがあの子はナターシャに恋をしました」
「ひょっとしてミカエル様はアーク殿の恋人だったのですか?間違いだったらすみません…」
…つづく
説明 | ||
書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第25話です。 | ||
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