新ビーストテイマー・ナタ44
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妖精は気分を害して憤慨していました。武器を構えて威嚇しています。

 

「いえ、でも最初から嫌いなら、仲良くするはずがありませんよね…」

 

「人間にいたずらして遊んでやってただけだ!最近の人間は心が汚いから遊んでやるのも嫌になっちまった…」

 

「そうですか…。挨拶もせずに妖精の国に入る事は許されませんよね」

 

「だからさっさと帰れって!ここは人間の来る場所じゃないんだよ?」

 

「私たちは妖精の皆さんに危害を加える気は毛頭ありません。どうか入国を許可してくれませんか?」

 

「さっきのボクの話聞いてた?どうせロクなこと考えてないのに、人間なんか信用できるわけないだろ!」

 

「ナターシャ、なんとかできないか?お前なら妖精と友達になれるんじゃないかな」

 

「うーん、妖精とは昔お友達だった事あるんだけど…」

 

「そのお友達を呼んで頼めないか?」

 

「いつの間にか遊ばなくなっちゃったの」

 

「妖精が人間界に遊びに行くのが禁止になったんだよ?捕まる妖精が増えて来たから…」

 

「妖精の命を奪ってしまった人間を許せない気持ちはよくわかります」

 

「はぁ?妖精は死なないよ?死んでもすぐ蘇るし」

 

「そうなんですか?知りませんでした…」

 

「人間なんかに妖精の気持ちがわかるわけねぇだろ!」

 

「そうですね…。我々とは価値観が随分と違うのだけはわかりました」

 

「だからお前なんかに何がわかるって言うんだよ!わかってない癖にわかったと思う奴が一番嫌いなんだ」

 

「私は無知でまだわからない事ばかりです。よろしければ妖精の考え方を色々と教えてください」

 

「ん?お前、変わった人間だな…。そんな事言う人間は初めてだよ?」

 

「変わり者だとよく言われます。私も人間とは気が合わないので、妖精とは気が合いそうだと思いました」

 

「もしかしてお前、人間じゃねぇのか?」

 

「私は獣人ですよ?人間に戻れる方法を探してここに来ました」

 

「なんだ、人間じゃないなら話は別だ。獣人は別に嫌いじゃないから、国王様もお会いになるだろう」

 

…つづく

説明
書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第44話です。
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