新ビーストテイマー・ナタ45 |
樹の上に飛び降りると迷路のような枝を渡って奥へと案内されました。
「オベロン様、勇者ゲイザー御一行様が参られました」
「国王様、お初にお目にかかります。私は騎士のゲイザーと申します」
「ん?ゲイザーとやらの後ろにいるのはユリアーノではないか!久しぶりだな」
「フォッフォッ、久しいのぉ。オベロン!ティターニアも元気にしておったかな?」
蝶の翅を背中に持つ小さな身体の国王と王妃が親しげにユリアーノと話しています。
「ユリアーノ様…。やはり妖精界の場所を知っていながら黙っていたのですね」
「お主、その事に随分前から気付いておったのかな?」
「私を試されているのはなんとなくわかっていました」
「オベロンよ、金のリンゴの在り処を知っておるかのぉ?」
「それなら樹の中の迷宮にある。入口は根元にあるぞ」
樹の下まで降りて根元にある入口を発見しました。
「意外とすんなり来られましたね。もう少し手こずるかと思っていました」
「ここからが正念場じゃよ」
「そうですね、番人がいるそうですから」
樹の中は分かれ道がたくさんありましたが、アークは道に迷わずに案内して進んで行きます。
「こちらです。あと少しで着きます」
「アーク殿は以前この迷宮に来た事があるのですか?」
「ええ、リリスと逢引していました」
「なるほど、デートスポットだったのですね」
奥に着くと泉の真ん中に小さな樹がありました。樹の前に翼を四枚持った天使が欠伸をしながら立っています。
「わしはここに来るのは初めてじゃよ?」
「あれが樹の番人でしょうか?随分とヤル気がなさそうに見えますね。あまり恐ろしいとは感じませんが…」
「あれはケルビムですね。ちょっと私が挨拶して参ります。少々、お待ちください」
「ケルビム?アーク殿とは知り合いですか?」
「いえ、知らない顔です。ケルビムはセラフィムの次に高い階級の天使ですよ。天界のヒエラルキーの上から三番目に当たります」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第45話です。 | ||
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