新ビーストテイマー・ナタ46
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アークがケルビムに近付くとケルビムは槍を構えました。ところが急に顔が青ざめます。

 

「あっ…あなた様は…」

 

「お勤めご苦労様です。ちょっとそこの樹に用がありまして…」

 

「えっ、あなた様のようなお方がこんなところになぜ…?」

 

「私はしがないアークエンジェルですよ?あなたの方が地位は上でしょう」

 

「いや、ケルビム以上の者はあなた様がセラフィムだと知っていますよ?」

 

「私がセラフィムである事は天界の機密事項でしょう?それを簡単にバラしてしまうとは…。そんな事では出世しませんよ?」

 

「えっ…あっ…!この前も失敗して、こんな辺鄙なところに左遷されたばかりなのに…」

 

「天界には黙っていてあげますから、金のリンゴを採らせてください。それと今後、私の正体は決して他言しないように、気をつけなさい」

 

「あっ、そんな事で良いなら、どうぞ!以後、気をつけます…」

 

「出世したければ、誰も見ていない場所でも、もう少し真面目に働いた方が良いですよ?セラフィムが抜き打ちでチェックに来ますので…」

 

「はは…!あなた様は抜き打ちチェックに来られたのですか?」

 

「いえ、今日はあちらにおられる勇者の護衛です」

 

「はっ!お勤めご苦労様です!」

 

アークがゲイザーたちの元に戻って来ました。

 

「自由にリンゴを採っても良いそうです」

 

「拍子抜けですね。話し合いで簡単に済んでしまうとは…」

 

「はて?わしにはあの樹はリンゴがなっとるようには見えんのじゃが…。何か間違えておるのかのぉ」

 

「確かにあれはどう見てもリンゴには見えませんね…」

 

「えっ?私にはリンゴがなってるように見えますよ…」

 

…つづく

説明
書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第46話です。
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