新ビーストテイマー・ナタ52 |
アークはまた天界へと向かいました。冥界の門の前まで行きます。普段は冷静沈着なアークがいつになく焦っていました。
「メタトロン様、大事なお話があります」
「誰かと思ったら…。お主、ルシフェルか?」
メタトロンは職務中に酒を煽りながら酔いつぶれています。
「はい、でもそれは天界の極秘事項ですので他言無用でお願い致します…」
「いつもクールなお主が、そんなに血相変えてどうした?」
「ナターシャ様の寿命が知りたいのです」
「ナターシャ?ああ、あの災厄の魔女リリスの事か…」
「お言葉を返すようですが、リリスは災厄の魔女などではありませんよ?」
「ふむ、リリスの寿命を調べてどうすると言うのだ?」
「急いでください!時間がないのです…」
「まあ、落ち着け…。天界では人間界の時間は経過などせんわ」
「わかっております…。でも一刻も早くナターシャ様をお救いしなくてはならないのです!」
「うーむ、この辺りかな…。あった!これだ」
棚の上に並べてあるたくさんの燭台の中から、今にも消えそうな蝋燭をメタトロンが指差しています。
「ああ…ナターシャ様の命の炎が…消えかけている?」
「人間界の時間にしてあと四十八時間ほどで燃え尽きるだろう」
「そ、そんな!あと少し気づくのが遅れていたらナターシャ様が死んでしまうところだったなんて…」
アークは慌てて天界からマルヴェールに戻りました。超高速で飛ばしたので髪がぐしゃぐしゃになっています。
「大変です!ナターシャ様の寿命は残り二日しかありません…。妖精界に急いでください!」
「たったの二日?しかし間に合って良かった」
「あと三日気付かずにいたら手遅れになるところでした…」
アークはナターシャが死んでしまった未来を想像してゾッとしていました。
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第52話です。 | ||
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