新ビーストテイマー・ナタ102 |
翌朝、フラウはロレインのところへ出かけました。
「あらあら、フラウさん。いらっしゃい」
「お母様。少しお聞きしたいことが、あるのです」
「私に聞きたいことって何かしら?」
「実は昨夜ゲイザー様と喧嘩してしまって…」
「まぁ!フラウさんを泣かせるなんて…、可哀想に。私があの子を叱りに行きましょうか?」
「い、いえ!お母様がゲイザー様をお叱りになるなんて…。私のワガママがいけなかったのです」
「どうして喧嘩になっちゃったの?」
「それはその…先日アークの上司であるミカエル様がお見えになられて…」
「アークさんの上司?天界の偉いお方なのかしら」
「はい、とてもお綺麗な方でしたので、ゲイザー様がその…気絶しそうになったミカエル様を抱き止めておられて…」
「それでヤキモチ妬いちゃったのね」
「はい…。ゲイザー様が浮気などしないことはわかっているのですが、ミカエル様がゲイザー様をとても信頼なさっているので、もしかしたらミカエル様はゲイザー様の事を…と私が思い違いをしてしまったのです」
「それであの子はなんて言ったの?」
「ゲイザー様はミカエル様は女性ではないと仰ってました。あんな綺麗なお顔の男性がいるなんて、私には思えなくて…」
「そんなに綺麗なお顔のお方だったの?私も会ってみたいわぁ」
「しかもゲイザー様はミカエル様がアークのことをお好きなのではないかと仰るんです」
「まぁ!複雑な関係なのね…。アラヴェスタの劇場で流行ってる演劇よりも泥沼の展開だわ」
「お母様…。なんだか楽しそうですね?」
「それでそれで?続きはどうなったのかしら」
「私はこんな事を話しに来たわけではないのです」
「あら、何の話を聞きに来たんでしたっけ?」
…つづく
説明 | ||
書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第102話です。 | ||
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