新ビーストテイマー・ナタ129
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ゲイザーとフラウの夫婦喧嘩は、ますますヒートアップしていました。

 

「嘘です!ゲイザー様は綺麗な女性がいるといつも鼻の下を伸ばしていらっしゃるし…」

 

「男とはそう言うものなんです。綺麗な女性がいると表情が緩んでしまうし、自分に好意があるとわかれば、素直に嬉しいと感じます」

 

「ゲイザー様は女性に興味がないと思っていたのに…」

 

「私は意外に惚れっぽいんです。好きだと言われたら、その女性をすぐ好きになってしまう事が多かった」

 

「サラさんの事もそうだったみたいですね。サラさんはゲイザー様がなぜプロポーズして来たのか、わからないと言っていました」

 

「私はモテないので女性から好きだと言ってもらえたら、このチャンスを逃してはならない!と思ってしまうのです。それがサラやフラウのような美人なら尚更。据え膳食わぬは男の恥と言う諺もありますから」

 

「ゲイザー様はモテますよ?なぜ気付かないんですか!グロリアだってゲイザー様に抱かれたいと思ってるんです…」

 

「グロリアさんは私に怯えてるように見えますけどね」

 

「グロリアは抱かれたい男ランキングでいつもゲイザー様に投票しているそうです。私もそうしてますが、いつもアークが一位ですね」

 

「そんなランキングがあった事すら、昨日まで知りませんでしたよ…」

 

「私は二十歳でマルヴェールを出てから、アラヴェスタで聖職に就きましたが、それはゲイザー様以外の男性から求婚されても、断る為の口実だったのです」

 

「フラウほどの女性ならば、いくらでも相手はいたでしょうね」

 

「ええ、でも私はゲイザー様以外の男性には全く興味はなかったのです。だから初めて結ばれたあの夜は…本当に幸せでした」

 

「フラウは他の男性を良いなと思う事はないのですか?例えばアーク殿に抱かれたいと思った事は…」

 

「あるわけないでしょう!馬鹿にしないでください。アークなんてちっとも興味ありません」

 

「不思議ですね…。私の経験では男の浮気を疑う女性ほど、自分は浮気願望が強いですので」

 

「ゲイザー様が浮気をしないのはわかっています。でも不安なんです…。あまりにも素敵な人だから」

 

「私はフラウが浮気などするわけがないと思っていますよ?なぜなら私自身が浮気をしないからです」

 

…つづく

説明
書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第129話です。
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