裏ビーストテイマー・ナタ14
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時間を戻して、店長に叱られたナンバーワンのバニーガールは控え室に下がっています。

 

「あの男は同業者かもしれない」

 

「店長の同業者…ですか?」

 

「確か最後までしなかったと言っていたね?」

 

「はい、私はその気になっていたのに…。あんな人、初めてです。でも、心は奪われてしまって、また会いたくて堪らない…」

 

「我々の掟で店の女の子には手を出すなと言うものがあってね、それでもたまに心のケアの為に相手をする事があるんだが、自分は気持ち良くなってはいけない…」

 

「それじゃ天使様は私の心のケアの為にお相手してくださったのですか?」

 

「そんな感じはするね。宿屋の代金はどちらが支払ったんだ?」

 

「私です。天使様はお金を持っておられなかったので」

 

「それなら間違いない。同業者だ。あの男にハマると危険だ。貢がされるかもしれない。気をつけなさい」

 

「でも、私にはあの天使様が悪い人だとは、とても思えないんです…」

 

「悪人ではないかもしれないが、善人でもないよ?もちろん私もそうだがね…」

 

「店長は良い人だと思ってます。他の店では無理やり体の関係を迫る店長もいましたから…」

 

「この店で働きたかったら、私の言う事は守ってもらわなければ困るよ?」

 

「はい、すみません。店長」

 

「私だってナンバーワンの君を手放したくはないんだから」

 

アークはこの日もそっけない態度で、ナンバーワンのバニーガールには興味はなさそうです。

 

「天使様、また会いにきてくださるかしら?」

 

「もう諦めなさい。この世界で客との恋愛はうまく行かないものだよ」

 

「さようなら、天使様。私の初めて心から愛した人…」

 

普段着に着替えた女性の頬を一筋の涙が伝って落ちました。

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第14話。
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