裏ビーストテイマー・ナタ22
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テオドールとギルバートとアラヴェスタ国王が囚われたのを知ったオズワルドは、慌てて最上階の国王の寝室に逃げ込みました。ハーレムの超巨大なベッドでは、美女たちがあちこちで寝そべっています。

 

「アーク!わしを守れ…。良いな?」

 

「かしこまりました、ご主人様」

 

オズワルドがアークを召喚すると、美女たちは嬉しそうに絡みついて来ました。

 

「いい男…目の保養になるわぁ」

 

「お前たち!わしのボディガードにまとわりつくでない?」

 

「いいじゃない?このハゲオヤジ!」

 

「ハ、ハゲオヤジ?わしはまだハゲとらん!」

 

「でも相当、薄くなってるわよねー」

 

アークがベランダから空を見上げて、手を振りました。ナタはそれをすぐに見つけます。

 

「お師匠様!天使様がいたよー」

 

「よし、ルーシー。急降下しなさい」

 

ルーシーが急降下したのでナタは背中にしがみつきました。ユリアーノが窓を蹴破り、国王の寝室の中に入ると杖を構えます。

 

「お、お前は誰だ?獣人に魔術師もいたのか」

 

「わしはお主の事をよく覚えておるがな。呪いに関してはお主の右に出る者はいなかった…」

 

「アーク!早くこいつを倒せ?」

 

しかしアークは美女たちと楽しげに話が弾んでいます。

 

「アーク様って言うのねー。ねぇ、今付き合ってる彼女とかいるの?」

 

「現在、お付き合いしている女性はいません」

 

「嘘ー!ありえなーい」

 

「私、立候補しちゃおっかなぁ」

 

「な、何をしておる?言う事を聞かんなら…こうだ!」

 

オズワルドの呪いでアークがもがき苦しんでいると、ハーレムの美女たちは心配してアークの周りをぐるりと取り囲みました。美女に膝枕で介抱されてぐったりしています。

 

「だ、大丈夫ですか?アーク様、苦しそう…」

 

「確か医療スタッフがいるのは一階だよね?」

 

「うーん、私ここに連れてこられてから、ほとんど一階に行ってないからわからないわ」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第22話。
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