裏ビーストテイマー・ナタ34
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フラウはお姫様抱っこで無理やり部屋に運ばれてベッドに押し倒されます。

 

「やめなさい!あなたは私を守るべき騎士でしょう?恥ずかしくないのですか」

 

「私はミカエル様から人間界のシバルリーについて習っております。間違った事は何もしていません」

 

「シバルリー?騎士道精神の事ね。結婚するまで床を一緒にせず…と言うのがあったはず。あなたはまだ未婚でしょう!」

 

「私が習ったのは騎士は忠誠を誓った女王陛下が心の病に伏せたら、その心を癒す為にお慰めしなくてはならない…と。姫君が嫁ぐ前夜も直属の騎士が手取り足取りお教えするのです。嫁ぎ先の相手の王子に粗相がないように…」

 

「そんな話聞いた事もありません!」

 

「当然です!王宮にいる限られた者しか知らない事ですから…」

 

「そうなの?知らなかったわ…」

 

「あなたは女王陛下です。ですから私は騎士としてお慰めしなくてはなりません…」

 

「他の女王陛下もみんなそうしてるの?」

 

「はい、おそらくフラウ様のようにハングリー精神のある女王陛下は他にはおられないと思います。今まで私も二百年ほど人間界に降りましたが、何度か姫君のお相手もさせてもらいました」

 

「それは愛情などないのでしょう?」

 

「そうですね…。でもあのチンピラみたいな男とするよりマシでしょう?」

 

「あなたとだけは…したくなかったのに…どうして…こうなってしまったの?」

 

「あんな醜男より私の方がお嫌ですか?」

 

「醜男だから良かったの!アークみたいな色男に抱かれたら…ゲイザー様が私を許してくださらないと思ったから…」

 

「それで醜男に身を任せようと?そんな事を知ったらゲイザー様はお嘆きになりますよ」

 

「ゲイザー様に抱かれたいのに…今はもう誰でも良いからただ抱いて欲しい…でもアークだけは嫌…」

 

「本気ですか?私の目を見てください!」

 

「ダメ…それ以上…顔を近づけないで…お願い」

 

「私には心眼があります。あなたが本気で嫌がっていないのはわかっていますよ?」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第34話。
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