裏ビーストテイマー・ナタ37 |
ナタの誕生日の翌日、アークとナタは婚約した事をフラウやロレインにも報告しました。
「これから役所に書類を提出してきます」
「ちょっ、ちょっと待ってちょうだい!話が急すぎるわ…」
「私は十年間も待ってたんです。むしろ遅すぎるくらいですよ」
「私もアカデミーを出るまで待ってって言ったんだけど…」
「アークには収入がないでしょう?どうやって暮らしていくつもり?」
「フォン様にアラヴェスタ王国の幹部として雇ってもらう事が決まっています。明日にでも引っ越しを済ませようと思っています。今まで居候させてもらい、ありがとうございました!」
「そんな話、私は一言も聞いてません!何の相談もせず、勝手に決めないで…」
「なぜ反対されるのです?」
「だって…ナターシャちゃんはまだ十六なんですよ?」
「私から見ると人間の寿命などあっという間なので、ナターシャ様の十六もフラウ様の三十も大して差がありませんが…」
「十六と三十では全然、違います!」
「そうでしょうか?私から見ると六十のロレイン様も三十のフラウ様と変わりなく見えます」
「それも違うと思うわ…。アークさん、フラウさんに失礼よ?」
ロレインもここに来てツッコミを入れました。
「私は何か失礼な発言をしてしまいましたか?人間界の常識に疎いので申し訳ありません…」
「変なところがゲイザーに似てるわね…。アークさんって」
「確かにアークはおじさんに似てるー。おじさんが死んでから、おじさんだと思いながら一緒にいたもん」
「私にとってもゲイザー様の代わりだったので急に出て行くなんて…受け入れられないです」
「そうですか、では準備が整うまで引っ越しは延期させてもらいます。何やらフラウ様を傷付けてしまったようで、深く反省しております」
…つづく
説明 | ||
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第37話。 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
120 | 120 | 0 |
タグ | ||
リュートさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |