裏ビーストテイマー・ナタ46
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ナタはアークとキスしながら尋ねました。

 

「アークはフラウおばさまの事もう好きじゃないの?」

 

「フラウ様は二番目に好きだったのです。一番はナターシャ様でした」

 

「もしおばさまがアークに堕とされてたらどうするつもりだったの?」

 

「ナターシャ様の事を諦めていたと思います」

 

「そっかぁ…。もしかしておじさんもそうだったのかな?」

 

「ゲイザー様も…と言いますと?意味がわかりません」

 

「うん、もしおばさまが現れなかったら…十年後に私と結婚してくれたのかなって」

 

「どうでしょうね…。ゲイザー様は人間なので性欲は普通にあります。女遊びをするほどの余裕もなかったのは、現在この邸の家計を預かる私が一番良く知っていますが…」

 

「私、この邸がそんなに貧乏だって気づいてなかったの…」

 

「借金はありませんが貯蓄も政治家の割には少ないですし、昔雇われていたメイドの付けていた家計簿に目を通しても、一般家庭並の生活しかしていませんでした」

 

「それで私のお小遣い少なかったんだ…。でもあんまり困ってなかったけど。他の子が無駄遣いし過ぎなの。私に金持ちの子なんだから代わりに払ってーとか平気で言ってくるし…」

 

「少ない家計をやりくりして、ナターシャ様には不自由させないように、私も努力はしていました。路上ライブで稼げるので、それは私のヘソクリにしていましたが…」

 

「アークの人気すごいから、ずっと不安だったんだ…。だから他のファンに取られるくらいならフラウおばさまと再婚してくれたら、一緒に居られるのに…って思ってたの」

 

「私はナターシャ様のものです。ずっとおそばにいますよ」

 

「今でも信じられないの…。アークと付き合えるなんて夢にも思ってなかったから」

 

「あなたの澄んだオーラは心眼を持った天使の目にはとても魅力的に見えます」

 

「心眼ってどう言う風に見えるの?」

 

「心の綺麗な人はとても美しく見えます。心の穢れた人はものすごい不細工に見えますね…」

 

「そんなんだ?めっちゃ太ってても美人に見えるの?」

 

「はい、容姿は関係ありません。肉体はただの器に過ぎませんからね」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第46話。
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