裏ビーストテイマー・ナタ66
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その頃、レジスタンスのアジトではリズが喚き散らしていました。椅子に縛り付けられています。

 

「縄を解きなさい!こんな事して許されると思ってるの?」

 

「おい!うるさくてかなわん…。誰かこの女を黙らせろ?」

 

レジスタンスの一人がバタフライナイフを取り出すと、リズの腹にズブッと突き刺しました。リズは絶句しています。

 

「ほら、大人しくしてやったぞ?これで静かになったな…」

 

「お前!何やってんだ…。殺したら人質の意味がねぇだろが?」

 

「この女のキンキン声は聞いてるだけで、頭が痛くなってくるんだよ」

 

「私、死にたくない…。誰か助けて…。ルシファー、お願い…」

 

ジワジワとリズの服に血が滲んでいます。

 

「お前の大好きなルシファーは今頃、お陀仏してる頃だろうぜ?サルバドールに奴を襲わせたからな」

 

「ルシファーを…サルに…襲わせたですって…。なぜ?」

 

「ガキが相手なら油断するだろう?あいつの強さは化け物並だからな。並の男じゃ太刀打ち出来ねぇ」

 

その時です。屋根をぶち破ってアークが現れました。サルバドールも連れて来ています。

 

「あれを見てみろ!本当に悪い奴は誰かわかったか?」

 

「ママ…血が出てる?」

 

サルバドールはやっとナイフから手を離して、床にカランと音を立ててナイフが落ちました。

 

「ん?お前たち…リズに何をした!」

 

「見ての通りだ。そのうちくたばるだろうさ」

 

「僕がその女を口説くのにどれだけ苦労したのかわかってるのか?自腹で払って経費で落ちなかった食事代もあったんだぞ!」

 

「そんなもん知るか!」

 

「お前たち、僕を本気で怒らせたようだな…」

 

アークはサルバドールから手を離して床に降ろしてやりました。

 

「す、すまねぇ!オレは殺すなんて反対だったんだ。うるさいから口を布かなんかで塞げって意味で言ったのに、こいつが…」

 

「な、何言ってやがる?オレ一人に罪を擦りつける気か?」

 

「お、お前が悪いんだろ?オレは悪くねぇ!」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第66話。
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