裏ビーストテイマー・ナタ71
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サルバドールは遠くからこっちをじーっと見つめています。

 

「サルバドールと私は同じ気持ちなんだ」

 

「ナターシャ様も私の事を嫌いになってしまった…と言う事でしょうか?」

 

「ううん、嫌いにはなってないんだけど、サルバドールもね、アークには感謝してたわ。ママを助けてくれた事は喜んでたんだよ」

 

「サルバドールが喋ったのですか?」

 

「筆談したの。文字を教えたらすぐ覚えたわ」

 

「まだ学校に行く前なのにすごいですね」

 

「私だって学校に行く前に十ヶ国語を習得してたわよ?お師匠様に教えてもらったから」

 

「流石、ナターシャ様ですね…」

 

「それでね、サルバドールはアークの事を魔王ルシファーだと思ってるみたいで…」

 

サルバドールは慌てて顔を隠しました。ブルブル震えながら話を聞いています。

 

「ええ、私の本名はルシファーです。婚姻届にもそう書いてましたよね?」

 

「それ、私も気になってたんだけど、あの時は偽名だと思って深くツッコまなかったの」

 

「聞かれなかったので言わなかったのですが、何かまずかったですか?私の本名がルシファーだと…」

 

「まずいって言うか…それって伝説の魔王と同じ名前なんだけど…どう言う事なのかなって」

 

「ナターシャ様と初めて…鍵を使った夜に記憶が蘇りました。それまでは自分がルシファーの生まれ変わりだと知らなかったのです…」

 

「どうして言ってくれなかったの?」

 

「嫌われてしまうかと思ったので…」

 

「私がアークの事を嫌うわけないでしょ?ただあの日から時々、邪悪なオーラが出てる事があったの」

 

「時々、ルシファーの力が暴走しそうになります…。レジスタンスの男がリズを刺した時も…暴走してしまいました…。反省しております」

 

「うん、でもまだ悪い事はしてないから、私はアークの味方だよ?でもアークが悪い事したら味方はしてあげられないからね」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第71話。
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