裏ビーストテイマー・ナタ74 |
アークが帰って来るとナタとサルバドールが遊んでいました。サルバドールが普通に喋っているのを見て、アークはホッとします。
「どうやらサルバドールの失語症が直ったようですね。ナターシャ様のおかげだと思います」
「多分、ちょっと怖い事があって喋れなくなってただけだから意外と簡単に直ったよ?」
「そうですか。私だけだったらおそらくは永遠に口をきいてもらえなかった気がします」
「あと今夜は夕飯作らなくて良いわ」
「えっ、お腹は空いてないのですか?私は天使なので空腹は感じませんけど…」
「今日アカデミーに行ったから学食でパンを買って来たの。学食の焼きたてパン、安くても美味しいのよねー」
「そうでしたか。学校の方はどうです?」
「授業は相変わらずつまんない」
「ナターシャ様は講師よりも頭脳明晰ですからね」
「学校に行かないと大人になった時に困るからって、おじさんに言われて嫌々行ってた」
「私は天使アカデミー卒と履歴書に記入してましたが、フォン様は採用してくださいましたけど、人間界では天使アカデミー卒と書いて就活で優遇されるとは思えないです」
「本当にくだらないわ。良い学校を出てるだけでバカでも採用されて、学校を出てないだけで私みたいな天才でも良い職場は不採用にされるっておじさんに聞いて、仕方なく通い始めたんだけど」
「人間は何かと紙切れを大事にしますね。結婚も紙切れがないと役所で受理されませんし、書類を提出しなければ、ただの同棲になるので、仮に浮気などされたとして、訴えても有罪にできないのだとか」
「アークが浮気したら絶対に許さないんだからね?覚悟しといてちょうだい!」
「私は浮気はしませんよ?」
「嘘つくな!お前はママと不倫してた癖に…」
「あれは割り切った大人の関係だよ?サルバドールもキスして良いと言ったじゃないか」
「あれはママが死ぬ前にお前にお願いしてたからだよ!ママが可哀想だったから…」
…つづく
説明 | ||
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第74話。 | ||
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