裏ビーストテイマー・ナタ87
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テスト期間が始まり、ナタが学校に行くとヒソヒソ話をしている生徒がいました。処罰を受けていた生徒は釈放されたようでしたが、ナタを恐れて誰も声をかけてきません。

 

「ナターシャ、一緒にお昼食べる?」

 

「何、ナターシャに話しかけてるの?やめといた方が良いよ…」

 

「えっ…!どうして?」

 

「アラヴェスタ・タイムス、読んでないの?」

 

「一応、読んでるけど」

 

「だから、やめときなって!あの子に関わるとロクな事ないんだから」

 

「悪いけど、一人で食べたいから…」

 

ナタは学食で買った焼きたてパンをもぐもぐしていました。

 

「ああこのパン、マジウマ!これだけが楽しみで学校に来てるのよね」

 

誰も待っていない家に帰ります。アークが帰ってくるとナタを抱き締めました。

 

「サルバドールがいないと寂しい…」

 

「僕はあの子供がいると邪魔だった」

 

「わかってたよ?だからフラウおばさまに預けて来たの…」

 

「テスト期間中だから預けたんじゃなかったのかい?」

 

「アークのストレスを減らしたくて…。私も悩んでるのよ」

 

「僕はナタを喜ばせたくて、頑張ってるんだけど、空回りばかりしてる…」

 

「それもわかってる…。アークに悪気がないって事はね?」

 

「どうしたらナタを傷つけないで済むのか、ナタから愛されるようになるのか、いくら考えても答えが出ない」

 

「私もアークの事、好きになってあげたいの。だけど自分の心なのに自分でコントロールできない…」

 

「ナタは僕の事が怖いんだね?僕は絶対に君を傷つけたりしないと誓うよ」

 

「アークは一緒にいると、すごく気を使うの。おじさんと一緒にいる時はリラックス出来てたのに…」

 

「僕の何が足りないと言うんだろう?ゲイザーにあって、僕にないものはなんだ…」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第87話。
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