裏ビーストテイマー・ナタ93
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アークは突然、立ち上がるとフラウの方へ近付きました。フラウは驚いて立ち上がり距離を取ります。

 

「なぜ逃げる?僕が怖いのか…」

 

「怖いわけじゃなくて、あなたは何をするかわからないから…」

 

「それは怖がってるからだろう?サルバドールも僕から逃げる」

 

「あの子はあなたを尊敬しているわ。話していればわかるのよ」

 

「怖がっていないなら逃げるな!ナタは僕から逃げない…。それだけが救いだ」

 

「わかったわ!逃げないから、落ち着いて?」

 

アークはフラウの腕を掴むと引き寄せて抱き締めました。フラウはドキドキが収まりません。

 

「こうなるってわかってたから逃げたのよ…」

 

「嫌なら暴れれば良い。君の方が僕より腕力が上だよ」

 

「か弱い女性に対して、その言い方はちょっと失礼じゃない?」

 

「嫌がってないのはわかってるんだ」

 

「そうね、あなたの心眼でわかるんでしょ?だから私は嫌がってるの」

 

「君は今、喜んでるんだろう?なぜ嘘をつく」

 

「好きだから困るの。嫌いだったらひっぱたいて終わりだけど」

 

「心眼で見えてるはずなのに…女心がわからない」

 

「ゲイザー様ならこんな事、絶対にしないわ。だから安心できるの。この人のそばにいたいって」

 

「僕にはどうしてもわからないから教えて欲しい。どうしたらナタから愛されるかを…」

 

「そうね、こう言う事するのをやめたら良いかもしれないわ」

 

「こう言う事?どう言う事だ…」

 

「好きでもない女に手を出すのはやめろって事よ」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第93話。
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