裏ビーストテイマー・ナタ98
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アークは寝室のドアを何度も叩きましたが、ナタはドアを開けてくれませんでした。仕方なくドアの前でナタに話しかけています。

 

「ここを開けてくれ!ナタ」

 

「アーク様、ごめんなさい…。私のせいでナタちゃんを怒らせてしまって」

 

「ファンとハグしてるところなんて何度も見てただろう?なぜ今更怒るんだ…」

 

「ナタちゃん、ごめんね。許して…」

 

「別に怒ってなんかいないわよ?キスしたいならお好きにどうぞって言ってるの!」

 

「キスなんかするわけないだろう?」

 

いくら話しかけてもナタが返事をしないので、諦めてソファーに腰掛けて頭を抱えています。

 

「本当にすみません…。私のせいでアーク様がナタちゃんに叱られてしまって」

 

「謝らないでくれ。僕が全て悪いんだ…」

 

「いいえ、アーク様は悪くありません!」

 

「僕はナタを笑わせてあげたいのに泣かせてばかりいる。好きでもない女なら笑わせてやれるのに…」

 

「ナタちゃん私にはいつも笑いながら話してくれてますよ。アーク様の話や死んでしまったゲイザー様と言う人の話を…」

 

「僕は死人に勝てないんだ。死んでもゲイザーは僕よりナタに愛されている…」

 

「アーク様がゲイザー様に似てるって他のファンの子たちも言ってました」

 

「まだダメなんだ。完全にゲイザーをコピーしなければナタの愛は得られそうにない…」

 

翌日、アークが朝食を作っているとソファーで寝ていたサニーが目を醒ましました。風邪をひかないように毛布がかけてあります。

 

「体が冷えてるかもしれない。レモネードを作ったから飲んで…。体があったまるよ?」

 

「ありがとうございます!」

 

「ナタもレモネードが大好物なんだ」

 

「良いなぁ、ナタちゃん。いつもこんな風にアーク様から大事にされてて」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第98話。
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