裏ビーストテイマー・ナタ108
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ゲイザーそっくりなアークがキスをすると、ナタはなぜか嫌がっています。

 

「ううっ…、やっぱりなんか変な感じ。おじさんとキスしてるみたいなのに、おじさんとキスした時みたいにドキドキしない」

 

「ナタはゲイザーとキスした事があるのか?」

 

「おじさんが寝てる時にこっそりしてた。まだ私が六歳の時だったけど、すごくドキドキしたよ」

 

「やっぱりナタは僕よりゲイザーの方が良いと言うのか?」

 

「おじさんは頼んだって絶対、私にキスしたりしないもん!だからこっそりしてたんだけど、起きたら怒られるかも?って思うとドキドキしたの…」

 

「僕はナタからキスしてもらった事など一度もないな」

 

「アークは寝ないじゃない?おじさんが寝てる時にキスしてたんだけど、キスした瞬間にいびきが止まるから、起きたの?って思ったら、またいびきし始めるし…。すっごくドキドキするよ」

 

「はぁ…、僕が天使ではなく人間ならばナタに愛されたのだろうか?」

 

「アークと付き合う前はアークと付き合えたら良いなぁと思ってたの。でも付き合って見たら思ってたほど良くなくて悩んでた…」

 

「僕の何がいけないんだ?言ってくれたら直すから教えて欲しい。ナタから愛されたいんだ」

 

「だから直さなくて良いって言ってるでしょ?ありのままでいて欲しいの。おじさんは私に愛される為に性格変えたりなんかしてないし…」

 

「ありのままで愛されるならそうするさ?でも愛されないから悩んでいるんじゃないか!ゲイザーが生きていたら、ゲイザーの性格を魔法で完全にコピーする事も出来たのに…」

 

「魔法で作った性格なんて、本物のおじさんにはかなわないと思うよ?おじさんはなんて言うか…何も計算してないようで計算してる人だから」

 

「僕にはゲイザーが全て計算づくでナタやサラを落としたとしか思えない。何も考えずに落とせるわけがないだろう!天界一のプレイボーイの、この僕でも落とせないと言うのに…」

 

「おじさんがいたら今何て言うんだろ?って思う事がよくあるけど、私にはおじさんが何て言うかわかんないの。他の人の言う事は大体、予想できるんだけど、予想出来てても言われるとショックなんだよね。おじさんはその逆」

 

「予想の斜め上を行くと言う事か…」

 

「予想を裏切って喜ばせてくれるの。それが出来る人って滅多にいないから、おじさんの事が大好きなんだよ」

 

「わかったようなわからないような…。僕にはまだゲイザーの事をリサーチする必要がありそうだ…」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第108話。
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