裏ビーストテイマー・ナタ122
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ナタを病院に連れて行った後、アークはフラウのところへ飛びました。ゲイザー邸のフラウの寝室の窓をコンコンと叩きます。フラウはすぐに窓を開けました。ジョルジュが裏庭で吠えています。

 

「アーク、夜這いに来てくれたの?」

 

「冗談を言ってる場合じゃない!ナタが…校舎の屋上から飛び降りたんだ!僕には理由がわからない」

 

「えっ…ナターシャちゃんが?どうして…!」

 

「とにかく病院に行ってくれ。住所はここに書いておいた」

 

アークはフラウに病院への地図を書いたメモを手渡しました。フラウはそれを受け取るとコートを着てすぐに出掛けました。アークはアラヴェスタに舞い戻り、サニーの部屋のベランダの窓もコンコンと叩きます。サニーは驚いて窓をすぐ開けました。

 

「アーク様!会いに来てくれたなんて…嬉しいですー」

 

「ナタが自殺を図った。なぜなのか理由がわからないんだ。知ってる事があったら教えて欲しい」

 

「さぁ?私にはわかりません…」

 

「知らないはずがないだろう?君はナタの親友じゃなかったのか?悩みくらいは聞いてたんだろう?」

 

「知らないものは知らないです。勝手に飛び降りちゃって、私もビックリしてたんですよー」

 

「なぜ飛び降りたと知ってるんだ?僕は自殺を図った…としか言っていない!」

 

「それは…その…なんとなく…そうかな?って」

 

「嘘をつくな!お前のオーラがどす黒くなっている…。ナタが飛び降りたのを知っていて、病院にも連れて行こうとせず家に帰ったんだな?正直に答えろ!」

 

アークはサニーの体を強く掴みました。サニーは焦っています。

 

「私は何もしてない!ナタちゃんが勝手に飛び降りたのに、なんで私が責められるの?」

 

「お前は見ていたのに助けなかったからだ!」

 

「勝手に自殺とかされて、私が悪者にされて、アーク様に嫌われて、私の方が可哀想です!」

 

「お前はどこまで腐った性根をしているんだ?吐き気がする…」

 

アークはサニーの首を締め上げて殺してしまいました。サニーの死体をベッドに投げ捨てると病院に戻ります。フラウがナタの看病をしているところでした。

 

「フラウ様は穢れのないオーラをしている…」

 

「もしナターシャちゃんが死んでしまったら…私、ゲイザー様に叱られてしまいます!」

 

…つづく

説明
本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第122話。
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