ダーリンはてのひらサイズ16 |
アプリィは木の実を摘みに山奥まで一人でやって来ました。巨大な肌色の壁が遮っています。
「変ね…。ここは行き止まりじゃなかったはずなのに」
迂回しようとすると肌色の壁が突然、グラッと動きました。
「えっ!壁が動いた?」
「ん?昼寝してたら…、誰だ。お前は!」
「私の名前はアプリコット。アプリィと呼んでね」
「俺は巨人のアレクサンドル。アレクスと読んでくれ」
「アレクスね、初めまして」
「お前…、俺が怖くないのか?」
「なぜ怖がるの?あなたは私に何も酷い事してないのに怖がるわけないでしょ」
「人間は俺を見たらみんな怖がって石を投げつけて来たりするんだ…」
「私は人間じゃないの。ハーフエルフだから、普通の人間と違うのかもね」
「俺、お前が気に入った!なあ、アプリィ…。俺の嫁さんにならないか?」
「ごめんなさい…。私には愛する彼氏がいるんです!」
「なんだって?その彼氏より俺の方が強いに決まってる!対決するから連れて来い」
「ショーンは小人だから巨人のあなたと戦ったら踏み潰されて終わりだわ」
「小人だって?そんな弱っちい彼氏なんかどこが良いんだ」
「私はショーンの全てが好きなの。それに弱っちくなんかないわ。とっても強くて賢いの!」
「ますます気に食わねぇ!ショーンって奴に会わせてくれ」
「困ったわね…。私の家はすぐ近くだから、ここで待っててくれる?」
…つづく
説明 | ||
昔、初投稿して落選した黒歴史の作品、第16話。 | ||
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