ダーリンはてのひらサイズ18
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ショーンはアプリィに必ず戻ると約束して岩の隙間から出ると、アプリィの家に帰って巨人になれる薬を一瓶、一気飲みしました。みるみる体が大きくなって、アプリィの家の天井がぶち破られてしまい、カーテンを引き千切って腰に巻いたら、アプリィの閉じ込められてる洞窟の前に行くと、アレクスが洞窟の前で立ち塞がっていました。

 

「見た事ねぇ巨人だなぁ。お前、誰だ?」

 

「お前がアレクスか?」

 

「俺の名前を知ってるとは…。お前、何者だ」

 

「アプリィを返してもらうぞ!」

 

「ん?アプリィの事を知ってるって事は…お前まさかショーンって奴か!」

 

「そうだ!お前を倒してアプリィを取り返す」

 

「そうとわかれば決闘だ!」

 

アレクスとショーンは取っ組み合いのケンカになりましたが、ショーンの腕力はアレクスを超えていたので、投げ飛ばされてしまいました。アレクスが退いたのでアプリィの閉じ込められている洞窟の岩を退けます。

 

「ショーンなの?巨人になってしまったのね」

 

「あの薬を一瓶全部、飲み干したんだよ」

 

「助けてくれてありがとう」

 

「それじゃ家に帰ろうか?でも屋根を壊してしまったんだ。ごめんね」

 

「屋根くらい直せば済むわよ?」

 

「そうだね、この体なら簡単に直せそうだよ」

 

家に戻ってアプリィを降ろすと、巨人の体のショーンは木を何本も手で引っこ抜いて担いで持って来て、葉っぱの付いた枝と根っこを切り落とします。アプリィが切り口に綺麗にヤスリをかけてロープで縛ると、上から藁葺きを敷き詰めて、屋根を簡単に直してしまいました。

 

「ショーンのおかげですぐに修理が出来たわ。ありがとう」

 

「僕が壊したんだけどね」

 

「私を助ける為だったんだから仕方ないわよ」

 

「家の外で飲めば良かったよ。慌ててたから気が回らなかった」

 

「ふふ、でも助けに来てくれて本当に嬉しかった」

 

…つづく

説明
昔、初投稿して落選した黒歴史の作品、第18話。
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