ダーリンはてのひらサイズ26 |
不老不死の薬を飲むと老婆はすぐに元気になりました。
「おばあさんがいなくなると私たちとっても困るんです。だからずっと元気でいてください」
「そんな風に言ってもらえたのは初めてだよ」
「今日だってアプリィが心配して様子を見に来たんだよ?」
「わしが死んでも誰も哀しまないと思っていたよ」
「おばあさんが死んだら私、哀しくて泣いてしまいます…」
「お嬢さんが泣いたら貴重な宝石が手に入るから泣かないように気を付けないと…」
「私もお母さんも人間に痛めつけられても泣かなくなってしまったんです」
「泣くと奴らは喜ぶからね」
「人間はとんでもない連中だよ?こんな美人をいじめるなんてまともな思考じゃない!」
「わしもよくいじめられたんだ。怪しい魔女だと言われてね…」
「おばあさんをいじめるなんて許せないわ!」
「わしが若い頃からずっといじめを受けて来たんだ。わしは人間たちの病気を治す為に色んな薬で助けてやったと言うのに…」
「薬の副作用とかはなかったのか?」
ショーンが疑問に思って尋ねました。
「ああ、薬は副作用が酷くてね。それでわしを悪い魔女だと罵って恨んだのかもしれないね」
「でもおばあさんは私たちを助けてくださったわ」
「お嬢さんに渡した薬は寿命が縮んでしまうからあまり飲まない方が良いんだよ?」
「やっぱりそうだったのか!だから僕はあの薬は怪しいって思ってたんだ」
「そんな副作用があったなんて…。これからは飲まないようにするわね。教えてくれてありがとうございます」
…つづく
説明 | ||
昔、初投稿して落選した黒歴史の作品、第26話。 |
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