闇ビーストテイマー・ナタ11 |
ここでサルバドールもアークの弁護を始めました。
「僕も父親がいなかったから、お前の父親を実の父親みたいに思ってたんだよ」
「そうなんだ?僕はサルバドールの事をずっと本当のお兄ちゃんだと思ってた」
「僕も弟だと思ってたけど、顔が違い過ぎるからなぁ」
「近所の人が言ってたのを聞いたんだけど、僕は死んだお父さんと顔がそっくりなんだろ?」
「ああ、確かに似てるな?しかもお前の父親はめちゃくちゃ強かった!僕の母親を殺した奴らをあっと言う間に皆殺しにしちまったよ」
「サルバドールのお母さんは殺されてしまったんだね」
「図書館で調べたら載ってるんじゃないか?」
「僕のお父さんの記事ばかり読んでたから知らなかったよ」
「ところでこの雑誌は重要な資料として保管されてたって言ってたけど、どうやって貸出許可を得たの?」
フラウが素朴な疑問を口にしました。
「ああ、大人に変身する魔法を使って図書館の管理をしてる女性を口説いて見せてもらったんだ」
「ビックリした!あなた、その歳でもうそんな事まで出来てしまうのね?流石、アークの息子だわ…」
フラウは感嘆の声を挙げました。ナタは呆れて開いた口が塞がらなくなっています。
「嫌なところもアークにそっくりだわ…」
「一度も会った事もないのに、なぜ似てると言われるんだろ?」
「僕だって死んだパパにそっくりだって、ママから何度も言われてたよ?」
十九歳のサルバドールは死んだテオドールと、瓜二つの太眉で凛々しい感じの顔の青年に育っていました。
「あなたがこんなに立派に育った姿を見たら、リズもきっと喜んだでしょうね」
「僕だってもう結婚出来る歳だから、ナタお姉さん、僕と再婚する気はある?」
「それは…!ちょっと無理かな…?今ならフラウおばさまが再婚しなかった理由がわかるわ」
「ナターシャちゃんまだ二十六だものね。他にもたくさん再婚の話が来るもの」
…つづく
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どうしても書きたくて書いた裏の続き、第11話。 | ||
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