闇ビーストテイマー・ナタ12
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ナタは色んな相手から声をかけられても全て拒否していました。たまにフラウに連れられて、以前診てもらった病院に行くと、街で声をかけてくる男もいたのです。

 

「サルバドールが僕のお父さんになるなんて嫌だよ?」

 

「お前だって、こんな美人なママだったらガキの頃には結婚したいって思ってたんだろ?僕はママがあまり美人ではなかったけど、あの頃はママと結婚してあげると言ってたからなぁ…」

 

「近親相姦になるから母親と結婚出来ない事はわかってるよ?」

 

「これだから出来の良い弟は嫌になる…」

 

「サルバドールは面白い話でお母さんを笑わせられるから、すごいと思ってたよ?僕には真似できない…」

 

「それは褒めてるのか?出来の悪い僕を見下してるのか…」

 

「サルバドールは僕のお父さんの悪口を言わないし、お兄ちゃんじゃなくても、親友みたいな存在かな?」

 

「親友って言うには歳が離れてるけどな」

 

「他の奴らはお父さんの悪口をこそこそ言ってるから、仲良くなれなかった…」

 

「やっぱりあなたもお父さんの事が嫌いじゃないのね」

 

フラウが嬉しそうに手をポンと叩きながら言いました。

 

「会った事はなくても似てるって言われるんだから、悪口を聞くと僕の事言われてる気分になってくる…」

 

「私もよ?アークの悪口言うような人とは仲良くなれないの。だから今まで誰とも付き合えなかった」

 

ナタもルークに激しく同意しました。

 

「アークは悪名が高過ぎるのよね…」

 

「それにアーク以外の男とは…。本当におばさまの気持ちが、この歳になって痛いほどわかるようになってきたわ!」

 

「ふふ、私はもう四十になったけど、ゲイザー様の事は一生、忘れられないわ」

 

「おじさん、天界では元気そうにしてたけど、もう生き還ってる頃なのかな?」

 

「ゲイザー様とアークの二人が生き還った世界に行って見たいわね…」

 

「おじさんとアークが生きてる世界…。今の私には想像もできない世界だけど、きっと楽しく暮らしてるって事だけはわかる」

 

…つづく

説明
どうしても書きたくて書いた裏の続き、第12話。
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