闇ビーストテイマー・ナタ46
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サルバドールを気絶させた魔術師が、電報で呼び出されて馬車でやって来ました。先にルークとサルバドールが馬車に乗り込んで、玄関先で魔術師二人は話し込んでいます。

 

「ルシファー・マルヴェールがもう嗅ぎ付けて来たとは…。流石、伝説の魔王だな。どうやって我々の居場所を割り出したんだ?」

 

「どうやったのかはわからない。金バッヂを紛失したが、それを見つけたとしても並大抵の者では、こんな迅速かつ大胆な行動は取れない」

 

「しかしあれは本物か?他人の空似ではあるまいな…。魔力が私とほぼ同じ程度だし、思っていたより大したことはない」

 

「ルシファー・マルヴェールは普段、魔力を十分の一に抑えているらしい。本気を出すとあれの十倍の魔力だ」

 

「あれで十分の一だって!勝てる気がしない」

 

魔術師二人も馬車に乗り込みます。先ほどのメイドが玄関先で手を振っていました。ルークは馬車の窓から手を振り返します。

 

「可愛いメイドですね」

 

「お気に召したのならお相手をさせますよ?」

 

「お相手とは何の事でしょう?」

 

「いえ、愛妻家の貴方様に失礼な発言をしました」

 

サルバドールはそれを見てルークに耳打ちします。

 

「何だよ、あれ?ビビりまくってんな…」

 

「お相手って何の事だと思う?」

 

ルークも耳打ちしながらサルバドールと話しています。

 

「お前は知らなくても良いよ?」

 

「なるほど…。ロクでもない意味だって事だけはわかったよ?」

 

魔術師二人もヒソヒソ話をしていました。

 

「あのガキがお前の邸の場所を教えたんじゃないか?」

 

「あれだけの電撃を受けて我々を追跡したとは考えづらい」

 

「確かに一時間は立てないようにはしておいたはずだ」

 

「あれ以上、怒らせないように気をつけろ。命が惜しくばな…」

 

「あの事件の惨状は私もこの目で見たから、バカな真似はしないよ?」

 

…つづく

説明
どうしても書きたくて書いた裏の続き、第46話。
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