闇ビーストテイマー・ナタ66 |
ここまでは前回と同じです。次の行動は前回と違います。数ヶ月後、ゲイザーがバー『ソレイユ・ルナ』でフラウと別れ話をしているのを、バーの奥の席でギルバートは聞いていました。
「面白い話を聞いたが、どうすればマルヴェールの場所を突き止められるだろうか…。ゲイザーを捕らえて吐かせるしかないな?」
ゲイザーの跡をつけて宿屋の前までついて行きました。宿屋の主人に騎士団の紋章を見せてから宿泊名簿でゲイザーの名前を確認して、部屋の合鍵を受け取ります。
「あの部屋だな。奴が寝静まるのを待ってから奇襲をかけるとするか」
大人に変身したナタが白いワンピース姿で出て来ると、鍵をかけて出て行ってしまいました。
「ん?あの女はゲイザーが呼んだ夜伽の相手だろうか。真面目ぶっててもやる事はやってるようだな。と言う事は…今奴は丸腰状態のはず」
チャンスだと思ったギルバートは鍵を開けて、部屋の中に踏み込んで急いでベッドに向かいましたが部屋はもぬけの殻でした。
「おかしい…。確かに奴はこの部屋に宿泊しているはずなのだが、外に出た形跡はなかった」
諦めて部屋から出て来たギルバートでしたが、ドアの前にミケーラが立っています。
「お兄さん、お困りのようね?」
「なんだ?お前は身売りの女か。買ってやっても構わんが、今はちょっと人を探していて…」
「その人がどこにいるのか教えてあげましょうか?私は凄腕の占い師なのです」
「占いなど知った事か!帰らせてもらう」
「獣人の情報も教えてあげられるのだけど?」
「獣人の情報だって?もしや占い師に変装した情報屋か!これで聞かせてくれ」
ギルバートはミケーラに金貨を一枚だけ渡しました。ミケーラはニコッと笑ってそれを受け取ります。
「あのゲイザーと言う男が満月の夜に現れると言う獣人なのよ」
「その情報に根拠はあるのか?」
「あの白いワンピース姿の子はビーストテイマーなの」
「なんだって?あの小娘がビーストテイマーだったとは…」
「ゲイザーは満月の夜にカードに封印されてるわ」
「と言う事は…今夜は満月だから奴は?」
「宝石箱を探しなさい。その中に入っているから」
「良い情報だった…。お前の名は覚えておくから教えてくれ?」
…つづく
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どうしても書きたくて書いた裏の続き、第66話。 | ||
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