聖ビーストテイマー・ナタ3 |
アカデミーに入る前から使っている、子供部屋はルークとローラの二人で使っていました。学習机が隣同士並べてあって、二段ベッドも二人で使っています。入学式が終わって帰って来たローラが入って来ました。二段ベッドの上からルークが顔を出します。
「ローラ…。もう怒ってない?」
「別に?最初から怒ってないけど…」
「なんか入学式の後にいきなり女の子から告白された」
「ふーん、ルークはキンダーガートンに行ってた頃からモテてたよね」
キンダーガートンと言うのはアカデミーに通う前の子供が通う学校で、勉強は特にせずに遊ぶだけの施設です。
「会っていきなり好きになるとか理解できないんだけど?」
「ルークは誰の事も好きになった事なさそうだよね…」
「えっ、好きになった事ならあるよ?でもずっと一緒にいたら好きになったんだと思う」
「へぇ、知らなかった!誰の事が好きなの?」
「それは…ローラには言えない」
「私の事、信用できないんだ?絶対、誰にも言わないよ!」
「そうじゃなくて…。ローラに知られると恥ずかしくて、普通に話せなくなるから」
「そう…。それじゃもう聞かないね」
ローラとは特に進展はなく五年が過ぎました。アカデミーから帰宅するとローラが持ち物を段ボールに詰めています。
「あれ…どうしてローラの荷物だけ段ボールに片付けてるの?」
「お父さんに頼んで子供部屋をルークと別々にしてもらう事になったから」
「なんで急に?僕がなんか変な事したかな…」
「別に?私とルークはもう十五だし、別々の方が良いってお父さんも言ってた」
「もしかして僕が変な事するって思われてるのかな?」
「変な事はしないと思うけど、いつまでも一緒の部屋じゃ勉強も集中できないでしょ?」
「成績は特に下がってないし、多分勉強は大丈夫だと思うよ?」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第3話。 | ||
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