アカデミーの廊下でローラと目が合っても、ローラは挨拶すらせずに、さっさと行ってしまいます。ルークはローラの腕を掴みました。

「なんで無視するんだよ？」

「別に…無視なんてしてないわよ？」

「挨拶くらいしたらどうだよ？」

「そっちだってしてないじゃない？」

「挨拶しようとしたら無視したんだろ！」

「言いがかりも良いところね？」

「僕の事が嫌いなら、ハッキリそう言えよ？」

「別に嫌いじゃないし、好きでもないわ」

「昨日あんな事、君に言うんじゃなかった…。こうなるってわかってたのに！」

「もう手を離してよ？みんな見てるでしょ！」

ルークはローラの手を引っ張って人気の少ない場所に連れ込みました。

「僕は本気だったんだ…。そっちは何とも思ってなかったのかもしれないけど」

「わかったから、もう離して…」

「こんなの辛過ぎるよ？家でも話せないし、学校でも話せなくなるなんて」

「家では話せるでしょ？学校ではやめて」

「君は部屋から出て来ないじゃないか！」

「あの後、部屋でずっと勉強してたの。ルークほど早く宿題終わらないの知ってるでしょ？」

「わからないところは教えてあげるから僕の部屋においでよ？」

「もうあの部屋には行かないって決めたの…」

…つづく