袋小路になってる狭い廊下の先で、ルークは壁に拳をドンッと強く叩きつけました。ローラは驚いてビクッとしています。

「どうして僕の事、避けるんだ？僕が何したって言うんだよ…」

「避けてないよ？だからもう怒らないで」

「避けてるじゃないか？僕は怒ってない！悲しいんだ」

「怒ってるようにしか見えないよ？」

「ずっと好きだったのに…」

「ルークの気持ちは嬉しかった」

「嫌いだって言ってくれたら多分ラクになる」

「言えないよ？嫌いじゃないし」

「言わないと後悔するよ？」

「言った方が後悔しそう…」

突然、ルークはローラの唇を奪いました。

「ファーストキスはローラとしようって決めてたから」

「こんなところ誰かに見られたら、どうするつもり？」

「誰も来ないよ？さっきこの廊下の入口に結界を張ったから…」

「いつの間に？結界なんてそんな簡単に張れないでしょ！」

「簡単だよ？かなり強力なやつだから先生でも破れないと思う」

「はぁ…、なんでこんな人が身内の中にいるんだろ？私はどんなに頑張っても魔法の才能がないのに！うんざりしてくる」

「それが僕の事を嫌いな理由？」

「嫌いじゃないって言ってるでしょ！耳が遠くなったの？」

…つづく