聖ビーストテイマー・ナタ19
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ルークの初主演の演劇『魔王降臨』は大成功を収めました。立ち見が出るほどで、劇場の普段の観客動員数を軽く上回っています。

 

「ルーク君の演劇観たー?」

 

「うちのお母さんがメサイアのアーク様に似てるって言ってた」

 

「メサイアのアークなら知ってるー。お母さんがレコード持ってた!」

 

アカデミーでも休み時間に女子学生はこの話題で持ちきりです。

 

「メサイアのアークは今は政治家やってるんでしょ?元アイドルなのにすごいよねー!」

 

「ルーク君のお父さんの仕事が、確か政治家だったっけ?」

 

「二世タレントってやつ?」

 

「メサイアのアークはよく知らないけど、レコード聴いてみようかなー?」

 

「アーク様の曲はすごく良いよー?お母さんが好きだから小さい頃から聴いてた!」

 

男子学生たちも人気の少ない場所で噂話をしています。ルークはなんとなく物陰でそれを聞いていました。

 

「ルークって俺らと同い年と思えないよな…」

 

「ありゃ絶対、あの女優とやってるぞ?」

 

「体術訓練場の女子部の顧問もルークには何も言わねぇし、こっそりあの顧問ともやってんじゃねぇの?」

 

「僕は何もやってないよ?」

 

「うげっ!ルーク。また背後から…」

 

「気配消すのうまいな、お前?」

 

「君たちが鈍感なだけだろ?体術が出来る人ならすぐに気付く」

 

「そうなんだよなー。どんなにうまく隠れて覗いてても絶対に見つかるんだ…」

 

「なんとかならないか?ルーク」

 

「堂々と見学させてもらえば良いだろ?」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第19話。
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