聖ビーストテイマー・ナタ23 |
テオドール国王とリズ王妃、サルバドール王子とその妻のミッシェルが、ルークの公演を特別席から観覧していました。テオドールとリズとミッシェルは楽しそうに見ていますが、サルバドールはつまらなさそうに見ていました。
「あのルーク・マルヴェールと言う俳優は、どうやら私の部下のルシファー・マルヴェールの息子のようだな」
「確かにメサイアのアークにそっくりだったわね」
「つまらない演劇だった…」
「そう?私は面白かったけど…」
「メサイアの曲が久しぶりに聴きたくなってしまった」
「あれ…テオドール様はメサイアのアークのファンだったのですか?」
「アークの兄と言われている、メサイアのダークは私の親友のゲイザーでね。今は老けてしまったが、昔はゲイザーの奴もアイドル活動をしていたんだ」
「噴水広場にメサイアの像もありますよね!」
「あれは私が造らせたんだよ?」
「ただのアイドルなのに、なんで銅像になってるのかな?って不思議だったんです」
「あの二人はアラヴェスタ王国を救った英雄だったんだ。もう風化してしまったが、昔は圧政に苦しんでいた」
ルークの初主演以来、メサイアのレコードの復刻版が飛ぶように売れ始めました。復活コンサートを望むファンの声も高まっています。
「この曲、小さい頃にお母さんが聴いてたわ」
「アークの歌詞はエロティシズムを感じて、どこか怪しげなのだが、引き込まれる世界観がある」
「テオドール様にこんな趣味があったなんて思いませんでした」
「ミッシェルの為に復活コンサートをしてもらえるようにゲイザーに頼んでみるかな?」
「えっ!そんな事出来るんですか?」
「国王命令なら奴も逆らえまい」
「アーク様はオファーを全部、断ってるって雑誌の記事には書いてありました」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第23話。 | ||
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