ライブ終了後にルークにオファーが殺到していました。

「アンコールで一緒に歌ったあの子は誰なんだってレコードの販売元の方に問い合わせがたくさん来てるらしいな…」

「お父さんがいきなり僕を舞台中央に引っ張るからビックリしたよ？」

「ルークが僕よりも上手いからファンにも聞かせてやりたかったんだ」

「なんか舞台の上で歌うのって気持ち良いね」

「オファーは全部断ってるし、お前の正体も黙っているけど、バレるのは時間の問題だな…」

「僕のクラスメイトがバラすと思うよ？」

「面倒な事になったな」

ルークが登校すると、やはり噂になっていました。

「お前、親の跡を継いでアイドルデビューする事にしたのか？」

「君たちどうやってチケットを手に入れたの？原価の十倍になってたらしいけど…」

「こっそり忍び込んで立ち見してたんだよ？」

「僕がアイドルになるのはお父さんが反対してるし、俳優も辞める事になったんだ」

「なんでだよ？お前がアイドルになったら、俺も追っかけするのに…」

「君の為になぜ僕が頑張らなきゃならないのかな？好きでもなんでもない奴の気を引く理由はないだろ…」

「俺とルークの仲だろ？俺たち腐れ縁のマブダチじゃん！」

「いつから君と僕は仲良くなったんだい？僕は君なんて友達だと思った事はなかったよ」

「酷ぇなぁ。そんな言い方しなくても…」

「僕に付き纏うのはやめてくれないか？」

「冷たくされても嫌いになれないんだよなぁ」

…つづく