聖ビーストテイマー・ナタ59
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ジュリーの言い方はどこか親を軽蔑しているように感じました。

 

「ジュリーのお父さんって、第一級魔術師のユリアーノ様の事だよね?ユリアーノ様にも使えなかったのに、なんで僕には出来たのかな…」

 

「パパは誰も本気で愛した事がなかったからじゃない?ママの事も愛してなかったように見えたわ。性転換魔法に必要な真実の愛に到達できてないから、使えなかったんだと思う…」

 

「ルークってやっぱりすごいんだ…。みんなからすごいって言われてるけど、なんでこんなすごい人が身近にいるの?って違和感があった」

 

「私、決めたわ!ルーク君に真実の愛を与えるのは別に私でも良いのよね?ルーク君の恋人に立候補する事にします」

 

「えっ、それってどう言う事?」

 

ルークに絡み付きながらジュリーが言います。ルークは状況がよく飲み込めていません。

 

「優秀な遺伝子を持った男に女が惹かれるのは当然の事でしょ?パパよりすごい男なんていないと思ってたんだけど、やっと見つけたわ…」

 

「ジュリー、まさかルークの事が好きになっちゃったの?」

 

「イケメンで頭脳明晰、戦闘力も高くて一途。一体、ローラはルーク君のどこが気に入らないのよ?」

 

「気に入らないってわけじゃなくて…。友達として好きなの。ルークとはエッチな事したくないし…」

 

「そう?じゃあ私がルーク君にアタックしても構わないわよね」

 

「ちょ、ちょっと待って!僕はジュリーの事、別に何とも思ってないよ?」

 

「諦めなければ、いつかあなたの気が変わるかもしれないでしょ?私はルーク君が好きなの」

 

「僕はローラ以外の子とは絶対に…」

 

「その一途なところも素敵だわ」

 

「ああ、今ローラの気持ちが少し理解できた。僕に付き纏われて困ってたのが、どんな気分だったのか…」

 

「ジュリーがルークを好きになるなんて思わなかった…。ルークは私の好きな子をみんな取っちゃうね?」

 

「えっ、ローラからジュリーを奪う気なんて全くなかったよ?誤解しないで!」

 

「いつもそうだったの…。私が大好きな女友達がみんなルークの方を好きになって、私と仲が悪くなっちゃったんだ。キンダーガートンの頃から、ずっと同じね?」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第59話。
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