聖ビーストテイマー・ナタ62 |
ジュリーは苦笑しながら言いました。
「ローラは可愛いんだけど、ちょっと性格が暗いわね」
「そこがローラの良いところだよ?」
「そうね。ゲイザーおじさまもそうだけど、ローラには落ち着いた雰囲気があるわ」
「ゲイザーおじさんって同性愛者だって噂があるけど、お父さんがあいつは同性愛者じゃないって言ってたよ」
「おじさまはゲイじゃなくて、老若男女問わず誰に対しても態度が一貫して変わらないのよ」
「僕、女の子になってだんだんわかって来たんだ。男でも女でもいやらしい考え方で近づいて来る奴は嫌だなぁって」
「私もルーク君と同じ考え方よ?体目当ての男は見ればわかるから相手にしないわ」
フォンの息子の厳つい顔の男がこちらを見ています。ジュリーの方を見てソワソワしていました。
「あれはフォン様の息子の…なんか睨んでるように見えるんだけど?」
「睨んでるんじゃないわ。そう言う顔なのよ」
「体術が得意みたいだから、戦ったら勝てる気がしないよ」
「魔剣士なんでしょ?体術は剣術には不利みたいだけど…」
「それはスピードが体術を使う人のステを上回ってる場合だけだよ?」
「彼は体が大きいからスピードは遅そうに見えるんだけど」
「僕よりずっとスピードのステが上だよ?おそらく手合わせしたら負ける…。あいつ以外の男子には絶対に勝てる自信はあるんだけど」
「ルーク君にも勝てない相手がいたんだ?意外ね」
ジュリーは今まで興味のなかったフォンの息子に興味を示し始めました。フォンの息子はジュリーと目があって逃げ出すようにいなくなってしまいます。
「ゲイザーおじさんが言ってた。フォン様に勝てたのは剣術が体術に有利だったからだって。おじさんはユリアーノ様には勝てないけど、ユリアーノ様はフォン様に勝てないんだって!」
「最強の男はいないって事かしら?」
「魔剣士は最強って言われてるけど、どっちつかずだから剣術にも体術にも魔術にも有利ではなくなってる。どのタイプにも不利ではない代わりに有利なタイプもないんだ」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第62話。 | ||
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