聖ビーストテイマー・ナタ63 |
ルークはマルヴェールに続く洞窟の中でローラを待ち伏せしました。出口には結界が張ってあります。
「こんな事をしたら、また嫌われるかもしれないんだけど、どうしてもローラと話がしたかった」
「また結界を張ったの?ルークは本当にすごいよね…」
「出口だけね。簡単に破れない、ちょっと強力なやつだよ?入口も今から結界を張るけど…」
簡単に指で印を組むと暗がりの壁に、ぼーっと象形文字が浮かび上がりました。
「初めて見たけど、これが結界の印?暗いと良く見えるわねー」
「ジュリーの事なんだけど、君のお願い通り仲良くしてる。でも僕の好みのタイプじゃないんだ」
「どうして?二人はお似合いだと思うけど…。同じ金髪の美男美女カップルだし…って、今はルークは女の子だけど。私なんかよりずっとジュリーと釣り合ってるよ?」
「金髪なんてどうでも良いよ。僕は君の黒髪も黒い目も浅黒い肌も全てが好きなんだ…」
「私、性転換魔法について調べたんだけど、難し過ぎてちっともわかんなかったの」
「あれは僕にも難しかったからわかる人の方が少ないと思う…」
「私が男になれたら…って思って調べたんだけど、仮に私が男になれても黒髪のままだから、自分の事嫌いなままだと思うわ」
「黒髪は素敵だよ?なぜそんなに金髪にこだわるんだい…」
「私ね、ルークになりたかったの。小さい頃からずっと!」
「えっ、どうして僕になりたいの?」
「だって全てに於いて完璧なんだもん…。私がルークだったら良かったのに…って何度も思ったんだよ?」
「僕はローラはローラのままでいて欲しいよ。変わらないでそのままのローラが良いな」
「私も変わらないでそのままのルークが良かったんだけど、どうして変えちゃったの?」
「ローラの好みのタイプに変えたかったんだ」
「私…多分、男の子のルークの事好きだったんだ。体を交換したいくらいにね」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第63話。 | ||
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