聖ビーストテイマー・ナタ95
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翌朝登校するとルークとローラの二人は学園長室に呼び出されました。

 

「昨日はなぜ午後の部の講義を無断欠席したのかね?」

 

「ごめんなさい…!急に体調が悪くなってしまって…」

 

ローラはすぐに謝りましたが、ルークは大理石の机の模様の一点を見つめて黙りこくっています。

 

「ルーク・マルヴェール。君には卒業後に良い職を斡旋しようと思っていたのに、問題ばかり起こしていてはそれもできなくなってしまう」

 

「別に良い職なんて就かなくて良いですから」

 

「結界師になりたいなどと進路相談の紙に書いていたが、安月給でこき使われるだけだぞ?」

 

「うーん、僕のお父さんも安月給でこき使われてるけど、出世したくないって言ってました」

 

「うーむ、お父様の教育方針だと言うのか?しかしあまり問題行動が目に余る様だとお母様に連絡差し上げなくてはならなくなる」

 

「お母さんは多分、好きなようにしなさいって言うと思います」

 

「ふむ、アウローラ・マルヴェール。君の事はお父様から頼まれていて監視していたのだが、最近はいじめもなくなったようで監視の目も少し手薄になっていた…」

 

「えっ、お父さんがそんな事、頼んでたの?」

 

「うむ、いじめを見つけても無闇に介入せずに報告するだけにして欲しいと頼まれていたが、いじめを行なった生徒には軽く注意をしていたよ」

 

「ローラ、いじめに遭っていたの?」

 

「大した事ないよ?お父さんが心配し過ぎなのよ」

 

「子供の喧嘩に大人が立ち入って厳しく処分すると、子供たちが萎縮するのでやめて欲しいとは、釘を刺されていたのでね。処分はしていないよ?」

 

「そうなんだ…。もし余計な事されたらもっと酷い事されてたかも?」

 

「ゲイザー様にはルーク・マルヴェールの事も報告していた。気にしておられたのでね」

 

「僕の事もですか?なんでだろ」

 

「昨日の事も報告するから、何か理由があったなら詳しく話しなさい」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第95話。
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